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【経済】

森林、出国税 再検討を提言 民間税調「無駄遣いに終わる」

 昨年十二月に政府・与党が決定した二〇一八年度税制改正大綱に対して、税の専門家でつくる「民間税制調査会(民間税調)」が見解をまとめた。新税となる森林環境税や出国税は、「無駄遣いに終わる可能性が高い」として再検討を提言。所得税の給与所得控除の縮小では「(年収八百五十万円超で増税となることに)明確な根拠がない」と指摘した。今後は、配当などにかかる金融所得課税を引き上げることが必要だと主張する。 (白山泉)

 住民税に一律千円を上乗せする森林環境税は「環境保全という反対しにくい建前で、不必要な税が徴収され続けるリスクが高い」と指摘。実施から三年後に成果を検証し、改めて選挙で必要性を問うべきだと訴えた。観光振興に活用する出国税も、事業の担い手となる自治体が、宿泊税や入湯税などの形で集めることが望ましいと提言した。

 税制の決定過程も批判。一八年度の税制大綱で決定した一連の増税策は、昨年秋に行われた衆院選では国民にほとんど説明されなかった。こうした政府・与党の姿勢が、国民の税への抵抗感を高めているとし、民間税調の共同代表を務める三木義一・青山学院大学長(租税法)は「政治家は責任を持って選挙で争点を示し、本当に必要なら有権者に対して必要性を訴えるべきだった」と話した。

 一方、民間税調は、タックスヘイブン(租税回避地)による税金逃れを防ぐため、国際課税の強化を提言。所得関連税でも所得税の最高税率は住民税を合わせて55%となっているが、配当や株の譲渡益など「金融所得」にかかるのは一律で20%であることから是正を提言。金融所得課税の引き上げが必要と指摘した。

 民間税調は大学教授や弁護士が集まり、一五年に立ち上げた。主権者が自ら公正な税のあり方を考えられるよう提言を続けている。 

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