東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

対日圧力、強まる恐れ トランプ氏就任1年

 トランプ米大統領は就任直後、十二カ国で進めてきた環太平洋連携協定(TPP)から離脱し、二国間交渉による取引(ディール)で貿易の不均衡是正を目指す姿勢を鮮明にした。日本は米国との通商問題の対立を避けてきたが、今年秋に中間選挙を控える中、トランプ氏が、貿易赤字の解消を日本に強く求めてくる可能性がある。

 トランプ氏は昨年一月、日本などと二国間の貿易交渉を進めると明言。TPPを成長戦略の柱とする日本の思惑は崩れ、関係者の間では一九八〇年代の貿易摩擦の再燃も懸念された。

 この事態に日本は米国との協力関係を前面に打ち出す戦略を取った。昨年二月の日米首脳会談で、知日派で知られるペンス副大統領と麻生太郎副総理による「日米経済対話」の枠組みを設定。貿易問題に加えてインフラなどの分野も協議することにした。政府関係者は「経済対話は『先送りメカニズム』。この場に貿易の問題を持ち込むことで、踏み込んだ議論がしにくくなる」と説明する。

 これまで二回開かれた経済対話でペンス氏は日米二国間の自由貿易協定(FTA)の実現に意欲を示したが、具体的な議論には入っていない。ただトランプ氏は昨年十一月の日米首脳会談後も「慢性的な貿易不均衡を是正しなければならない」と述べた。

 今月下旬にも開かれる経済対話の事務レベル会合では、米国産牛肉の輸入制限緩和が議題になる見通し。米国では政治力の強い農業団体が日本市場の自由化を求めている。外交成果をアピールするため、トランプ氏が日本に対し強硬に譲歩を迫る局面もあり得る。 (矢野修平)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報