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【経済】

企業向け「節電取引」 東電、5日連続で実施

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 東京電力ホールディングスは二十六日、事前に契約した企業に節電してもらう「ネガワット取引」を実施した。厳しい寒さによる暖房の利用で、電力に余裕がなくなったため。管内で大雪となった二十二日以降、五日連続の実施となった。

 東電管内では二十六日の使用率がピーク時に96%に達した。東電はネガワット取引を活用したほか、他の電力会社から最大百万キロワットの融通を受けた。

 他電力からの融通は二十三日から四日連続となった。

 ネガワット取引は昨年四月から導入され、九州電力が昨年七月に初めて実施した。東電が実施したのは今回が初めて。

◆減らした分だけ報酬

 東京電力が「ネガワット取引」を今月初めて実施しました。どういう制度なのでしょうか。

 Q 「ネガワット」とは聞き慣れません。

 A 「ネガ(負)」の「ワット(電力)」という造語で、節電を指します。ネガワット取引は例えば、「冬の夕方なら節電できます」という企業は、電力会社と「電力が足りなくなりそうになったら節電するので対価をください」という契約を結ぶ仕組みです。電力会社の要請で節電すると対価となる報酬をもらえますが、金額は非公表です。

 Q 導入の背景は。

 A 以前は「電力が必要なら発電所をつくる」という考え方が主流でした。しかし、福島第一原発事故を受けて電力の大量生産・大量消費に疑問符が付き、「必要に応じて節電を求める」という考え方が出てきたわけです。政府が主導し、昨年四月に各電力会社に導入させました。

 Q 東電が今回実施したのはなぜですか。

 A 東電管内では、大雪や厳しい冷え込みとなった二十二日から二十六日にかけて、用意した五千万キロワット超の発電能力のうち、最大94〜96%が使われました。余裕がなくなると、どこかの発電所がトラブルを起こした時に、電力が足りなくなり、大規模な停電が起きたりします。このため、ネガワット取引で節電してもらったり、他の電力会社から電力を送ってもらって供給力を高めたりして、余裕を確保したわけです。

 Q 課題は。

 A 電力会社はネガワット取引の普及には及び腰です。普及すると減収につながりかねないからです。電力の安定供給のために、原発の再稼働を進めようとしていますが、節電は、個々の電力契約者にとっても社会全体にとっても有益なので、積極的に取り組むべきです。 (伊藤弘喜、吉田通夫)

 

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