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【経済】

07年は危機読み切れず 米ローン問題で日銀 議事録公表

 日銀が二十九日、二〇〇七年七〜十二月の金融政策決定会合の議事録を公表した。米サブプライム住宅ローン問題が欧州に飛び火した「パリバ・ショック」直後の八月二十三日の会合で、福井俊彦総裁は米住宅問題について「今は即断できない」と影響を測りかね、状況を注視していく考えを強調し議論を集約していたことが分かった。

 米国の信用力が低い人向けの住宅ローン関連証券は世界中の金融機関に販売されていた。米住宅ローン大手の経営破綻や関連商品の格下げ方針で投資家不安が広がっていた中で、フランスの金融大手BNPパリバが八月九日、傘下ファンドで投資家からの解約を凍結すると発表。世界的に金融市場が一時、パニックに陥った。

 パリバ・ショックで顕在化した米住宅問題は「まさにこれからどう読むかという問題だ」(福井総裁)として議論の焦点となり、岩田一政副総裁は「世界経済にどの程度の悪影響が生ずるのか見定めることが今重要だ」と警戒感を示した。

 一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)が市場の動揺を抑えるために公定歩合を引き下げたことで「市場はようやく落ち着きを取り戻しつつある」(須田美矢子審議委員)との見方や、「企業金融の世界に影響を及ぼす可能性は限定的だ」(水野温氏審議委員)といった声もあった。

 日本経済は「持続的な成長を続ける蓋然(がいぜん)性が高い」(福井総裁)と分析し、米住宅問題の影響を見極めるため政策金利の無担保コール翌日物金利を0・5%程度に誘導する政策維持を賛成多数で決めた。水野氏は一人反対して追加利上げを求めた。

<日銀の議事録> 日銀の正副総裁3人と審議委員6人の計9人が金融政策の運営方針を決める金融政策決定会合の発言録。1998年施行の新日銀法に基づき、会合の内容を10年後に半年分ずつ公表している。次回会合での承認を経て公開される議事要旨は一部を抜粋し発言者の氏名も伏せているが、議事録は原則として発言者の氏名を明記し、全てのやりとりを公開する。

 

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