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【経済】

楽天、損保にも参入 朝日火災海上を買収へ

 楽天が損害保険事業に参入する方針を固めたことが二十九日、分かった。野村ホールディングス傘下の中堅損害保険会社、朝日火災海上保険(東京)を今夏をめどに四百億〜五百億円程度で買収し、完全子会社化する。電子商取引(EC)で蓄積した顧客データを活用して独自の保険商品を開発し、もう一段の成長につなげたい考えだ。

 楽天は既に生命保険事業には参入しており、生損保を併せ持つ企業になる。二十九日に「買収を検討している」との談話を発表した。野村ホールディングスも「保有する朝日火災株式の譲渡について検討している」とのコメントを出した。

 EC分野は米アマゾン・コムなどライバルとの競争が激しく、利益を出しにくくなっている。楽天は収益基盤を広げるため経営の多角化を進めており、昨年十二月にはNTTドコモなど携帯大手三社のように基地局を保有し、自前の回線網を持つ携帯電話会社の設立を目指すと発表した。ECの楽天会員を対象に、割安感のある携帯料金プランを提供する見通しだ。

 今回の損保事業への参入でも同様に、楽天会員を優遇する保険商品を用意し「楽天経済圏」の拡大を図るとみられる。

 金融分野ではITを活用して高度なサービスの提供を目指す動きが活発になっており、インターネット関連企業の参入も相次いでいる。

<楽天> インターネット通信販売大手。日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)出身の三木谷浩史会長兼社長が1997年に創業した。ネット上の仮想商店街「楽天市場」が代表的な事業。プロ野球界に参入し「東北楽天ゴールデンイーグルス」を発足させたほか、旅行や金融の分野にも進出。独自のポイントを付与して顧客を囲い込む戦略で、経営の幅を広げている。

<朝日火災海上保険> 自動車保険や火災保険などを手掛ける中堅損害保険会社。1951年に野村証券や大和銀行(現りそな銀行)、第一銀行(現みずほ銀行)などの発起により設立された。2011年に野村ホールディングスの連結子会社となった。17年3月期の売上高に当たる正味収入保険料は前期比13.7%増の366億円、純利益は14.2%増の5億円。従業員数は17年3月末時点で515人。

 

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