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【経済】

「仮想通貨 換金なら特定も」 NEM財団、捜査協力へ

ジェイソン・リー氏

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 【シンガポール=共同】五百八十億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が取引所大手コインチェック(東京)から流出した問題で、ネムを扱う国際団体「ネム財団」の幹部が三十日、共同通信の電話インタビューに応じ、問題のネムに「汚れたお金」と識別できる目印を付けたことを明らかにした。「換金されれば、特定できる可能性がある」と述べ、流出先の割り出しにつながるとの考えを示した。

 日本の捜査当局から要請があれば「財団側は全面的に協力する」と語ったが、換金されなければ特定が進まないことから、現状を「手詰まり状態だ」と指摘した。

 取材に答えたのは、ネム財団のグローバルディレクターを務めるジェイソン・リー氏(29)。

 リー氏は「(流出した)通貨の動きについて、最新情報はない」とも述べ、問題のネムに今後、別の仮想通貨やドル、円などへの換金といった変化がなければ、追跡は困難であることを認めた。

 当局から認可を受けるなどした仮想通貨取引所の場合、身分証明書の提示が必要なため、目印を基に、流出先の個人を特定できるという。その上で、リー氏は現状について「チェスで言えば、ステイルメイト(手詰まり)状態。相手はネムを換金しない限り利益を得られないが、換金すれば特定される可能性がある」と説明した。今回の措置には換金抑制の効果も期待される一方で、流出したままの状態が続く恐れもある。

 また、今回ネムが流出したのは「コインチェックのセキュリティー上の問題」と指摘し、ネムのシステム自体は「安全だ」と強調。再発防止策として、利用者がネムを移動させる際に複数の電子署名を求めることなどを提案した。

<NEM(ネム)財団> インターネット上で取引される仮想通貨の一種「ネム」の発展・普及を目指す国際団体。公式ホームページによると、非営利組織で2016年12月にシンガポールで創設された。ネットワークでつないだ複数のコンピューターで記録を管理する先端技術「ブロックチェーン」を、政府や教育機関を含め、全ての産業に提供することを目的としている。 (共同)

 

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