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【経済】

東証終値592円安 2万2682円 1年3カ月ぶり下げ幅

 週明け五日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が大幅続落し、終値は前週末比五九二円四五銭安の二万二六八二円〇八銭となった。米国株の急落をきっかけに世界同時株安への警戒感が強まった。多くのアジア市場も下落した。

 下げ幅は二〇一六年十一月にトランプ氏が米大統領選で勝利した直後に九一九円八四銭下落して以来、約一年三カ月ぶりの大きさとなった。ほぼ全面安の展開となり、今年の上昇幅を消失した。

 終値は昨年十二月十五日以来の安値水準。取引時間中には下げ幅が一時、六〇〇円を超えた。

 東証株価指数(TOPIX)は四〇・四六ポイント安の一八二三・七四。出来高は約十八億八千百万株。

 大幅安の震源となったのは米長期金利の高騰だ。米国で株式の相対的な割高感が意識され、日本株にも連鎖した。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は「米国債運用の比重を高めていた生命保険などの国内機関投資家や地方銀行が損失確定で米債券を売り、利益を捻出するために日本株売りにも動く可能性がある」と指摘した。

 米長期金利の上昇が続けば、大幅減税やインフラ投資による景気拡大路線を打ち出すトランプ米政権の戦略が崩れる可能性がある。低金利を望む政権側と、過熱する景気への対処で利上げを進める米連邦準備制度理事会(FRB)の間で不協和音も出かねない。世界経済の拡大の恩恵を受けてきた国内企業にも悪影響が及ぶとの不安心理が市場で広がった。

◆米の金利動向など警戒 経済指標好調なのに株下落

 五日の東京株式市場は一時六〇〇円を超す値下がりとなりました。二日に米国で好調な経済指標が発表されたことをきっかけに、米国株が急落したことが影響しました。経済指標が良いのに、なぜ株価は下落したのでしょうか。 (木村留美)

 Q 二日に米国で発表された経済指標とは。

 A 一月の「雇用統計」です。重要な経済指標の一つで、失業率や非農業部門の就業者数、平均時給が公表されます。今回は時給の上昇率の結果が予想以上に良かったことが、株価急落の引き金になりました。

 Q 経済指標が好調なのに株価が下落したの?

 A 賃金が上がれば消費が活発になり、物価が上がりやすくなる「インフレ」の懸念が高まります。インフレのブレーキになる「利上げ」を米連邦準備制度理事会(FRB)が加速させるとの警戒感が投資家の間で高まりました。利上げになれば米国債の価格が下がりやすくなるため、国債が売られ、長期金利は約四年ぶりの水準まで高まりました。

 金利が上がるとお金を借りている企業にとって重荷となります。業績の足を引っ張る要因になりかねないと投資家が考え、株価下落を招きました。金利上昇で相対的に株式投資の魅力が薄れ、株を売って預金などにお金が流れやすくなった面もあります。

 Q 日本株も一緒に下がった理由は。

 A 五日は日本に限らず、韓国やベトナムなどアジアの多くの国で株価が下落し「同時株安」の様相を呈しました。米国株の急落で損をした投資家が、もうけの出ている日本株などを売ることで穴埋めしようとしたためです。「日本株は米国株に連動する傾向が強い」(三井住友アセットマネジメント・市川雅浩氏)ため、今後も米国の金利や物価の動向が、影響を及ぼしそうです。

 

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