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【経済】

原子力文書 公開制度化したのに 規制委 2年半HP載せず100件以上

 原子力規制委員会が、市民らから情報公開請求を受け、開示した行政文書は原則としてホームページ(HP)に掲載すると自ら制度化しながら、二〇一五年九月以降の約二年半、全ての開示文書の掲載を怠っていたことが八日、分かった。未掲載の大半は、規制委の前身組織で、東京電力福島第一原発事故後、情報公開が不十分だったと批判された経済産業省・原子力安全・保安院や原子力安全委員会(いずれも当時)の文書で、百件を超える。規制委は同日、一部の掲載を始めた。

 規制委は未掲載の理由について「著作権上の検討やサーバーの容量不足で手続きを止めていた」と説明している。

 規制委の情報公開原則は、旧保安院と東電が第一原発事故前、津波の想定を巡って密室でやりとりを繰り返した結果、対策が遅れて事故を防げなかった失敗などを踏まえて制度化された。過去の失敗をさらしてでも透明性を高めようとの理念を自らないがしろにした形で、批判が出そうだ。

 この原則は一三年十二月、規制委事務局の原子力規制庁の森本英香(ひでか)次長(現・環境省事務次官)が記者会見で「原子力規制関連の文書を原則、(HPに)掲載する」と発表し、即日実施された。「規制委自身が透明性を一つの大きな柱にしている」とも説明した。

 未掲載の百件以上の文書は第一原発事故関連が多いとみられ、規制庁は詳細な件数は「集計中」としている。原則が適用されてから一五年九月までは、開示済み文書三十八件が掲載されていた。

 八日に掲載されたのは、第一原発事故前の一〇年十一月に旧原子力安全基盤機構(規制委・規制庁に統合)がまとめた文書。東北電力女川原発の津波に対する安全性評価の報告書など二件だった。

 この報告書がHPに未掲載なことについて今月二日に共同通信が「情報公開の原則から逸脱しているのでは」と指摘。規制庁も未掲載と認め、六日に「掲載を再開する」としていた。

 

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