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【経済】

春闘交渉スタート 官製3%「働き方」も争点

残業代ベア対応で対立

 連合傘下の基幹労連に加盟する鉄鋼、造船の大手労働組合は九日、春闘の要求書を経営側に提出し、約一カ月にわたる二〇一八年の労使交渉が始まった。政府が春闘に関与する「官製春闘」は今年で五年連続となる。安倍政権は消費を刺激して経済を活性化させるため、経済界に3%の賃上げを要請している。政府が春闘に関与する「官製春闘」は今年で五年連続。経営側がどこまで応えるかが焦点となる。

 基幹労連はベースアップ(ベア)に相当する賃金改善として月額で一八年に三千五百円、一九年に三千五百円以上の賃上げを要請した。新日鉄住金の労組は一八年、一九年とも月額三千五百円(二年分で計七千円)の賃上げを求める。前回の一六年、一七年はそれぞれ四千円を要求したが、一六年は千五百円、一七年は千円の計二千五百円で妥結した。

 新日鉄住金労働組合連合会の大森唯行会長は九日、東京都内の本社で右田彰雄常務執行役員に要求書を手渡し「労働条件の底上げが重要だ」と強調した。会社側は「月例給与は中長期的に検討すべきだ」と慎重な姿勢を示したという。JFEスチールや三菱重工業などの労組も九日に提出する。

 自動車メーカーなどでつくる自動車総連は、ベア月額三千円以上の賃上げを加盟する労組に求めた。大手自動車メーカー労組は十四日、主要電機メーカー労組は十四〜十五日に要求書を提出する。企業の回答は三月十四日に集中する見込みだ。

 今年の春闘は「働き方改革」を巡る交渉も争点となる。政府は現在開会中の通常国会で、「働き方」関連法案を提出し、成立を目指す方針で、春闘は働き方に関する議論を先取りする形で交渉が進む。労使とも長時間労働是正の必要性では一致するが、具体策では考えに開きがあり、交渉は難航が予想される。

 法案に盛り込まれる、高収入の専門職を労働時間規制の対象外とする「高度プロフェッショナル制度」(残業代ゼロ制度)や裁量労働制の対象業務拡大について、経団連は歓迎する。一方、連合は「長時間労働是正と向きが違う」(神津里季生(こうづりきお)会長)として導入に反対する。

 残業時間の上限規制も課題だが、残業時間が減ると収入が減る恐れもある。連合は、業績による影響が少ないベースアップ(ベア)での対応を求めるが、経団連は慎重だ。

 

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