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【経済】

日銀人事、黒田総裁再任案を提示 副総裁に緩和推進派ら

 政府は十六日、衆参両院の議院運営委員会理事会で、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁(73)を再任し、副総裁に金融緩和推進派の若田部昌澄早大教授(52)と日銀職員の雨宮正佳理事(62)を充てる人事案を示した。衆参両院での過半数の同意が必要で、三人は賛成多数で就任する見通し。任期は二〇二三年までの五年間になる。

 総裁の再任は、導入した大規模な金融緩和がアベノミクスの柱となり、景気や雇用の改善に効果があったと評価されたため。急激な政策変更は円高や株安につながる恐れがあり、緩和の継続を市場にアピールする狙いがあるとみられる。再任されれば、五十七年ぶりに在任期間が五年を超える総裁となる。

 強力な金融緩和を主張してきた岩田規久男副総裁(75)の後任に考えが近い若田部氏が就き、もう一人の副総裁に実務を担う日銀職員を配置する布陣は従来と変わらない。

 ただ最近では銀行経営の悪化など緩和の「やり過ぎ」の弊害が明らかになる中、岩田氏の発言力は弱まり、事務方は政策を終える「出口戦略」を模索している。若田部氏がかつての岩田氏のように緩和の強化を主張すれば、日銀内の政策決定が混乱する可能性もある。

 若田部氏はデフレ脱却のために金融緩和で世の中に大量のお金を流すことを重視する経済学者らのグループ「リフレ派」で、政府の財政出動を強化することも主張している。雨宮氏は日銀内で政策を立案する企画畑が長く、黒田総裁の懐刀として主要な決定の実務を取り仕切ってきた。

 日銀の現執行部は総裁が四月八日、二人の副総裁が三月十九日に任期満了を迎える。今回の人事案の採決に先立ち、衆参両院の議運委は近く三人の候補者から所信を聴取する。

<黒田 東彦氏(くろだ・はるひこ)> 東大卒。67年大蔵省(現財務省)。アジア開発銀行総裁を経て、13年3月から日銀総裁。73歳。福岡県出身。

<若田部 昌澄氏(わかたべ・まさずみ)> トロント大学経済学大学院博士課程単位取得退学。05年から早大教授。専門は経済学、経済学史。52歳。神奈川県出身。

<雨宮 正佳氏(あまみや・まさよし)> 東大卒。79年日銀。企画局長を経て10年6月から理事。62歳。東京都出身。

 

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