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【経済】

車相乗りをネットで仲介 日本型ライドシェア、普及じわり

ライドシェアにドライバー登録した甲斐拓磨さん=横浜市西区で

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 ヒッチハイクをインターネットで仲介するサービスが広がりつつある。世界的にはドライバーが手数料を取る「ウーバー」などが普及しているが、日本では自家用車の有償運送は違法。このため、ドライバーが対価をもらわない「日本型」のライドシェア(相乗り)があちこちでスタートしている。 (中沢佳子)

 横浜市磯子区の会社員、甲斐拓磨(かいたくま)さん(23)は昨年三月相乗り仲介サービス「ノリーナ」にドライバーとして登録した。愛知県の実家に車で帰省するたび「一人じゃもったいない」と考えた。これまでコンサートに行くグループなどと計十五回、相乗りした。「ガソリンなどが割り勘で済んだし、相手が仕事や趣味の話をしてくれ、知らない世界を知る機会にもなった」

 利用者はメールアドレスや性別、喫煙の有無などを入力して登録。目的地と希望日時を入れると、同方向に向かう予定があるドライバーを探してくれる。ドライバーは運転免許証の画像も送信する。

 ガソリンや道路料金が割り勘で安く済むのが利点。鹿児島県に帰省する際、羽田空港まで生後二カ月の息子と一緒に男性会社員の車に相乗りした都内の林裕子さん(30)も「荷物と赤ちゃんを抱え電車で移動するのは大変。相乗りで安く楽に移動できた」と話す。

 運営する「ZERO(ゼロ) TO(トゥ) ONE(ワン)」(横浜市)によると一昨年に開始してから若い世代に広まり、多い月で約五百八十件の相乗りが成立。利用者が増えれば、20%程度の仲介料を設定する考えだ。

 国内では自家用車で手数料を取っての運送は「白タク行為」とみなされ違法。ノリーナはドライバーはガソリン代などの実費しか受け取らず違法ではない。ただ、事故でけがをした場合、ドライバーが加入する保険のカバー度合いによって補償が変わるなど利用者が注意すべき点もある。

 日本型ライドシェアは高齢化する地域で進む可能性も。バス路線廃止などが増える一方、運転できない人の割合が増えているためだ。北海道天塩(てしお)町は、「notteco(ノッテコ)」(東京都千代田区)と提携し、町内で相乗り仲介支援を始めた。

 町民は約七十キロ離れた稚内市の病院やスーパーを利用することが多い。だが、直通の公共交通はなく、片道三時間。そこで同市に車で行く人と同乗希望者を結んでいる。ネットのできない高齢者向けに町の担当者が電話でも受け付ける。ドライバー登録は任意保険に入っていることが条件だ。

 多い月で二十件の相乗りが成立。担当者は「このサービスがないと通院もできないという高齢者も。利用者に比べドライバーが少ない課題はあるが、役立っている」と話している。

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