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【経済】

神鋼社長が引責辞任 不正製品納入先は605社に

記者会見で険しい表情を見せる神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=6日午後、東京都中央区で

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 神戸製鋼所は六日、製品検査データの改ざん問題の責任を取り、川崎博也会長兼社長(63)が四月一日付で辞任すると発表した。アルミ・銅事業部門長の金子明副社長(63)も退任する。同時に原因究明を進めていた外部調査委員会による最終報告書も公表。新たに六件の不正がみつかり、延べ百六十三社に問題がある製品を納入していたことが分かった。不正な製品の納入先は計六百五社に増えた。 

 川崎社長は四月一日付で代表権のない取締役に退き、六月下旬の株主総会で取締役からも退任する予定。後任の社長は近く開く取締役会で決める。再発防止策の一環として会長職は廃止する。六日の東京都内での記者会見で川崎社長は「極めて多い取引先に迷惑をかけたことの責任は大きい。改めて深くおわび申し上げます」と陳謝した。

 外部調査委による調査では、新たに産業機械を扱うグループ会社などで不正があったことが分かった。最終報告書は、アルミ・銅事業の不正が遅くても一九七〇年代から行われていたと認定。現役の執行役員二人は就任前に不正に関与していた。不正の背景には「生産能力を超えた受注の増加」など、工程能力に見合わない製品製造があったなどとし「組織風土や役員・社員の意識などの面で根深い問題を抱えている」と指摘した。

 再発防止策には、経営の透明性を高めるために取締役会で社外取締役の比率を三分の一以上とし、社外取締役の中から取締役会議長を選出することが盛り込まれた。外部有識者でつくる外部品質監督委員会も設置する。

<製品データ改ざん問題> 神戸製鋼所がアルミニウムや銅製品の強度や寸法といったデータを改ざんし、顧客と約束した仕様を満たさない状態で無断出荷していた問題。三菱マテリアルや東レ、シチズン時計、宇部興産のグループ会社などでも同様の不正が発覚した。神戸製鋼による問題製品の用途は自動車や航空機、鉄道車両など幅広く、米司法省が調査に乗り出すなど国際的な問題に発展した。

 

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