東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

TPP 11カ国署名 年内発効も 保護主義に対抗

 【サンティアゴ=共同】日本など環太平洋連携協定(TPP)参加十一カ国は八日午後(日本時間九日未明)、チリの首都サンティアゴで米国抜きの新協定に署名した。米離脱から一年余りで巨大経済圏づくりが最終合意。各国の手続きが順調に進み、発効は当初想定の二〇一九年の早い時期から一八年中に繰り上がる可能性も出てきた。公表した閣僚声明は「将来の広い経済統合のための基盤を創出する」と宣言し、参加国を拡大して保護主義に対抗する意欲を示した。

 ただ十一カ国が将来の米復帰を望んできたのに対し、トランプ米大統領は再交渉抜きでは応じない構え。鉄鋼輸入制限のような強硬策への懸念も強く、TPPや自由貿易体制は今後も米国が波乱要因になる。日本は市場開放に応じた国内農業の強化が急務となる。

 閣僚声明は「ルールに基づく、透明性のある通商システム」を目標に掲げ、名指しは避けつつ米国などの自国優先策との距離を明確にした。茂木敏充経済再生担当相は署名式後の共同記者会見で、米復帰条件を巡り「一部のみを取り出して再交渉することは極めて困難だ」と語り、新協定にそのまま戻るよう求めた。

 日本は協定承認案と関連法案を月内に国会へ提出する。発効は六カ国の国内手続き完了から六十日後となり、記者会見では一八年中の実現を見通す国が相次いだ。参加国の国内総生産(GDP)合計は米離脱で世界全体の約13%に縮小したが、発効後に加入を審査できる規定に沿い、コロンビアやタイなど希望する国を積極的に取り込む。

 新協定は十二カ国のTPPのうち、知的財産のルールを中心に二十二項目を凍結した。米関連以外の関税分野は変わらず、日本は一部のチーズや木材などを含む約95%の輸入品の関税を最終的になくし、牛肉の関税は38・5%から段階的に9%へ下げる。自由なビジネスを促すルールも明記した。

<TPP参加国> 環太平洋連携協定(TPP)に参加するのは日本など11カ国。2006年にシンガポールとニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国で前身の経済連携協定が発効した。10年に米国やオーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアが交渉に入って12年にはメキシコとカナダ、13年には日本も加わり、16年2月に協定に署名。17年1月にトランプ米政権が離脱を通知し、残る11カ国で新しい協定をまとめ直した。 (共同)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報