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【経済】

大飯3号機 再稼働 関電 近接原発が同時運転

 関西電力は十四日、大飯原発3号機(福井県おおい町)の原子炉を起動し、四年半ぶりに再稼働させた。新規制基準下では四原発六基目。約十三キロ西の関電高浜3、4号機(同県高浜町)は既に運転しており、二〇一一年の東京電力福島第一原発事故後では初めて、同一県内で近接する複数の原発が稼働した。

 大飯と高浜で同時に事故が起きた時の避難計画が策定されていない上、大飯には複数の地震学者から地震の揺れの想定が過小との指摘があるなど課題が多い。

 午後五時、大飯原発の中央制御室では運転員がレバーを動かし、核分裂を抑える制御棒の引き抜きを始めた。十時間ほどで核分裂が連続する臨界に達し、十六日に発送電が始まる。十九日にもフル稼働し、四月上旬に原子力規制委員会の検査を受けて営業運転に入る予定。関電の岩根茂樹社長は「安全最優先で緊張感を持って慎重に作業を進めていく」とコメントを出した。

 内閣府が昨年十月に取りまとめた避難計画によると、事故の時に避難対象となる三十キロ圏には福井、滋賀、京都の三府県で十五万九千人が暮らす。自治体からは早期の避難訓練を求める声が上がったが、内閣府は「実施時期は調整中」とし、避難計画が検証されないまま稼働した。避難対象区域が重なる高浜原発と同時に事故が起きた場合の対応も決まっていない。

 大飯3、4号機は一二年七月、当時の民主党政権による政治判断で再稼働し、一三年九月に定期検査で停止。元原子力規制委員長代理の島崎邦彦東大名誉教授らが関電の地震想定を過小と指摘したが、規制委は昨年五月、新基準への適合を認め、西川一誠知事も十一月に二基の再稼働に同意した。関電は五月には4号機の再稼働を予定している。

 

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