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【経済】

新卒採用「増やす」39% 19年度 主要112社調査

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 共同通信は二十四日、主要百十二社を対象にした二〇一九年度(一九年四月〜二〇年三月)入社の新卒採用方針アンケートの結果をまとめた。既に採用計画を固めた八十二社のうち、39%に当たる三十二社が一八年度実績(見込み)と比べて増やすと回答した。前年調査(27%)を上回り、積極的な姿勢が強まっている。好業績と人手不足を背景に人材の獲得競争が激しく、対策として女性活躍推進のための環境整備を掲げる企業が多かった。

 一八年度並みの採用と回答した企業を含めると七十一社(87%)になる。減らすは十一社(13%)だった。百十二社中七十六社が一八年度と比べ「学生から見て売り手市場」と回答した。

 増やすと回答した企業では、ユニ・チャームが五十二人から百二十五人、ソニーが三百人から四百人、日本航空が五百八十九人から六百九十人など幅広い業種で大幅な増加が見られた。減らすと答えた中には富士フイルム・富士ゼロックスやNECなど構造改革のために人員削減を公表した企業があった。

 「未定」(非公表を含む)としたのは三十社で、米国の通商政策などで先行き不透明感が高まっていることが影響した。

 人材確保が「難しい」と感じる企業は六十四社に上り、感じないとした十社を大きく上回った。人材確保に向けた有効な対策を聞いた質問(複数回答)に対しては「女性が働きやすい環境整備」を挙げた企業が五十九社で最も多かった。「外国人人材の活用」が三十七社、「福利厚生の拡充」が三十社で続き「高齢者人材の活用」も二十六社あった。

 多様な人材の登用に努める企業が増えており、給与面だけでなく働きやすい職場づくりを重視する姿勢が目立っている。

 採用選考で重視する点(複数回答)は「行動力」(八十二社)が最多で「責任感」(五十六社)、「人柄」(五十五社)が続いた。

 アンケートは二月下旬から実施し、三月下旬までの回答を集計した。

◆女性活躍へ環境整備 育児・介護休業93%が拡充

 共同通信の採用アンケートで、女性活躍のために「育児・介護休業制度の拡充」に取り組んでいると回答した企業が93%に当たる百四社に達した。仕事と家庭生活の両立支援のため積極的に制度を充実させる姿勢が表れた。ただ、職場復帰後の環境整備はまだ十分とは言えず、雇用の継続や安定に向け、重要な鍵を握りそうだ。

 百十二社に具体的な取り組みを複数回答で聞いた。「女性管理職の登用拡大や数値目標設定」が九十三社、「短時間勤務制度の拡充」と「女性対象のキャリアアップ研修」はいずれも八十六社だった。一方で、職場復帰のための環境整備に関しては道半ばであることがうかがえた。「ベビーシッター代などの補助」は五十六社、「社内保育所の整備」は五十社だった。

 一部企業では退職者の再雇用制度(三菱電機)や、個人ごとの時差出勤制度(三井物産)など先進的な取り組みも見られた。テレワークなどを導入した東京急行電鉄の広報担当者は「制度をつくって終わりではなく、制度を使いやすい風土をつくってこそうまくいく」と枠組みにとらわれない支援の必要性を語る。

 政府は、就業を希望しながら育児や介護などを理由に離職している女性が多いことを問題視しており、企業に対策を求めている。

◆主な質問と回答 

【問1】2019年度の新卒採用計画は前年度に比べて。

(1)増加 32

(2)18年度並み 39

(3)減少 11

(4)未定 30

【問2】採用計画で重視したことは。 (複数回答可)

(1)国内事業展開 70

(2)海外事業展開 52

(3)社員の年齢構成のバランス 50

(4)先行きの業績見通し 36

【問3】採用選考で重視する点は。 (複数回答可)

(1)行動力 82

(2)責任感 56

(3)人柄 55

(4)創造性 49

【問4】19年度入社の就職市場は18年度入社と比べどうなるか。

(1)学生から見て売り手市場 76

(2)学生から見て買い手市場 1

(3)変わらない 30

【問5】人材確保が難しくなっていると感じるか。

(1)感じる 64

(2)感じない 10

(3)どちらとも言えない 35

【問6】人材確保にどのような対策が有効だと考えるか。 (複数回答可)

(1)女性が働きやすい環境整備 59

(2)外国人人材の活用 37

(3)福利厚生の拡充 30

(4)高齢者人材の活用 26

(5)賃金水準の引き上げ 25

【問7】18年度入社の新卒社員のうち女性の占める割合は。

(1)1割未満 2

(2)1割以上2割未満 16

(3)2割以上3割未満 25

(4)3割以上4割未満 23

(5)4割以上5割未満 12

【問8】望ましい採用活動の解禁時期は。

(1)広報活動3月、選考活動6月の現行制度 47

(2)広報活動3月、選考活動8月の旧制度 0

(3)広報活動12月、選考活動4月の旧制度 26

【問9】1日限りのインターンを行ったことがあるか。

(1)ある 78

(2)ないが実施を検討中 4

(3)ない 30

【問10】従業員の副業を認めているか。

(1)認めている 3

(2)条件付きで認めている 47

(3)認めていないが導入を検討中 7

(4)認めていない 51

※その他や無回答など一部省略

 

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