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【経済】

「譲歩要求」日本に危機感 米、韓国とFTA再交渉合意

 米韓自由貿易協定(FTA)再交渉の大筋合意は、トランプ米政権の強硬な通商政策に、対象国が防戦を強いられている状況を浮き彫りにした。米国は日本とのFTA締結にも意欲的で、圧力が一層高まるとの危機感が日本側に広がった。

 大筋合意では米国に入ってくる韓国製自動車の一部車種の関税撤廃の時期を遅らせるほか、韓国が鉄鋼の輸出量を制限する。

 韓国大統領府の尹永燦国民疎通首席秘書官は二十六日、大筋合意に関し「(米韓両国の)利益の均衡を確保した」と評価した。四月末の南北首脳会談などを前に、米韓の緊密な連携が重要で、尹氏は「協力基盤を改めて強固にした」と成果を強調してみせた。

 その裏で韓国は、米国が発動した鉄鋼輸入制限からの除外の見返りに、自動車鉄鋼の輸出枠設定などといった譲歩を余儀なくされた。一方、日本の通商関係者は「こんなに早くまとまるとは思っていなかった」と難航しているとみられた米韓のFTA再交渉が急きょ大筋合意したことに驚きを隠せなかった。

 日本政府は米国にとって、カナダやメキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉などの優先順位が高いと分析。日米FTAの交渉入りには時間がかかると踏んでいた。だが米韓FTAの大筋合意で、米通商代表部(USTR)には余力が生まれる。日本とのFTAに「強い関心」を示す米国が動きだす可能性が高まった。

 みずほ総合研究所の安井明彦欧米調査部長は「韓国との交渉が成功体験となり、米国が日本にも通商交渉で譲歩を迫ってくる可能性がある」と指摘。四月に予定される日米首脳会談でのトランプ大統領の出方が焦点となると話した。(北京、ソウル、東京=共同)

 

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