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【経済】

商工中金不正、新たに577件 計5538件不正判明で調査完了を発表

記者会見で、不正が新たに判明したことについて謝罪する商工中金の菊地慶幸副社長(手前)ら=26日、日銀本店で

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 商工中金は二十六日、中小企業を対象にした危機対応融資などを巡る不祥事を受けた追加調査で、新たに五百七十七件の不正が見つかり、最終的に五千五百三十八件になったと発表した。今回の報告で一連の調査は完了する。また架空調査があった中小企業の景況感統計は廃止する。

 危機対応融資での不正は、昨年十月に公表した報告では四千八百二件だったが追加調査で二十三件増え、最終的に四千八百二十五件となった。不正があった口座は四千六百九から四千六百三十一に増えた。不正融資の実行額は十三億円増えて二千六百六十億円となった。

 経済統計調査「中小企業月次景況観測」で発覚した担当者が架空の数値を報告する不正も、これまでより二十三社増えて百六十五社となった。

 地方自治体が地域経済の活性化などを目的に利子を補給する制度融資に関し、商工中金が窓口となった九都府県で十三件の不正があり、関連の融資額は四億円に上った。本来は条件に合わない企業に低金利で融資しており、自治体への返還を検討する。

 日銀から資金を調達して中小企業に貸し出す制度でも、不適切な融資が四百七十三件見つかった。二十六日記者会見した商工中金の菊地慶幸副社長は「法令順守の意識に問題があった。立て直しに向け全社で取り組んでいく」と述べた。

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 商工中金は昨年十月以降、さらに不祥事がなかったかを追加で調査していた。当初、二十三日に発表する予定だったが「内容の一部を精査する必要がある」として延期していた。

<商工中金> 1936年に設立の中小企業融資を目的とする政府系金融機関。国内100店舗、海外4拠点を持つ。大災害や金融危機で業績が悪化した企業の資金繰りを国が支援する「危機対応融資」での不正が発覚したことなどを受け、経済産業省や金融庁などから2度の業務改善命令を受けた。経産省の有識者会議は、危機対応融資の縮小や完全民営化を目指すことなどを求める提言をまとめている。

 

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