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【経済】

2050年再生エネ 数値目標示さず

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 経済産業省は三十日、二〇五〇年に向けた長期的なエネルギー戦略を話し合う有識者会議「エネルギー情勢懇談会」で、再生可能エネルギーを「主力電源」に位置付けた。一方、原発は「依存度を可能な限り低減する」としながらも温室効果ガスを大幅に削減するための「選択肢」として将来にわたって活用する余地も残した。いずれも数値などで目標を明示することは避けており、実際に「主力化」や「低減」が進むかは曖昧なままだ。四月にも最終的にまとめる。

 同懇談会が示した素案は、再生エネは世界的な価格低下やデジタル技術が進み、「主力化の可能性が拡大している」と指摘。電気を蓄電池にためたり、水素に変えて利用する技術を発展させることで、天候に左右されない自立した電源に成長させる方針を示した。

 原発の依存度を可能な限り低減する従来方針は「今後も堅持すべきではないか」とした。一方で温暖化につながる二酸化炭素(CO2)を出さない電源としては高く評価。小型原子炉や放射性廃棄物処理などの技術開発を続ける方針も示しており、低減の方針とは矛盾する表現も盛り込まれた。電力業界が求めている原発の新設・増設については触れなかった。

 日本は温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で、五〇年にCO2など温室効果ガスを八割削減する目標を掲げている。素案は、達成のための手段として再生エネと原発などを総花的に並べたが、どの電源がコスト上、有利になるかは「不確実だ」として構成比には踏み込まなかった。

 NPO法人環境エネルギー政策研究所の古屋将太研究員は「コストを考えれば原発はありえない。再生エネの目標を高く掲げ、はっきりと方向性を示し、技術開発や投資の機運を盛り上げるべきだ」と指摘している。 (伊藤弘喜)

 

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