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【経済】

米、対中追加関税1300品目 知財権侵害 制裁原案を公表

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 【ワシントン=白石亘】米通商代表部(USTR)は三日、中国に知的財産権を侵害された制裁措置として、25%の追加関税をかける中国製品の原案を公表した。対象になる製品は約千三百品目。巨額の対中貿易赤字の削減につなげるため対米輸出が多い品目を並べたほか、「中国が技術を盗もうとしている」と警戒するハイテク分野の製品も盛り込んだ。

 外国の不公正な貿易慣行に対し、大統領の権限で制裁が加えられる米通商法三〇一条に基づく措置。関税の引き上げ対象となる製品の輸入総額は五百億ドル(約五兆三千億円)に上る。これは、中国の知的財産権の侵害に伴う米国の損失額と釣り合う規模という。

 原案には電子機器や産業機械、自動車、ミシンなど幅広い分野の製品が並んだ。中国が世界をリードする産業に育てようとしている航空宇宙分野などの製品も含まれる。USTRは制裁措置の原案に対し五月十五日に公聴会を開いて意見を聴取。早ければ六月にも追加関税をかけるかどうかを最終判断する。

 トランプ政権は三月二十三日、中国の過剰生産が安全保障上の脅威になっているとして、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動。報復として中国は四月二日、ワインや豚肉など百二十八品目の米国製品(三十億ドル相当)に高関税を課し、米中の貿易摩擦が激しさを増している。

 一方で米メディアによると、米中は事態が全面的な貿易戦争にエスカレートするのを回避するため、水面下で交渉を始めているとされ、硬軟両様を交えた駆け引きが活発になっている。

◆中国反発「近く同規模の報復」

 【北京=中沢穣】米通商代表部(USTR)が中国への新たな制裁を発表したことに対し、中国商務省は反発する声明を即座に出し「近く同じ強度、同じ規模の報復措置をとる」と表明した。報復措置は米制裁と同じ五百億ドル程度の規模になるとみられ、具体的な内容は今後、発表する。

 声明は、USTRの発表から約一時間後に出された。米国が中国の知的財産権侵害を非難していることに対しては「米国は全く事実に基づかずに制裁関税を公表した。典型的な単独主義、保護主義のやり方だ」と反論。また「米国、中国、世界全体の利益にならない」と制裁の撤回を求め、世界貿易機関(WTO)への提訴も含めた措置をとる、とした。さらに「われわれは米国のいかなる貿易保護主義にも対応する決意と能力がある」と主張し、米国の制裁に対決する姿勢をあらためて示した。

 

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