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【経済】

生協の健保組合が解散検討 高齢者医療の拠出重く

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 全国の生協(コープ)の従業員や扶養家族約十六万四千人が加入する「日生協健康保険組合」が、早ければ本年度いっぱいで解散する方向で検討していることが分かった。解散すると、加入者は中小企業向けの協会けんぽに移ることになる。国は協会けんぽに補助金を出しており、加入者移行に伴い、国民負担が数十億円増える見通し。

 解散検討は高齢者医療への拠出金負担が重く、保険料が上昇しているため。実際に移行した場合、協会けんぽが発足した二〇〇八年以降では最大の移行人数となる。生協本体の事業に直接の影響はない。

 日生協健保では昨年十一月、理事会の下に設けた小委員会が、解散を選択肢とすることを答申。今年三月二十七日の理事会と組合会で解散に向けた検討を議決した。日生協健保は「七月予定の組合会で議決するまでは最終決定ではない」としている。

 日生協健保の保険料率は10・7%(労使折半)と、協会けんぽの10%(同)を上回る。今後も上昇が見込まれ、健保組合を維持する利点が少なくなった。

 短時間勤務の従業員も健保組合に入るようになり、一人当たりの保険料収入が下がったことも影響した。協会けんぽに移ると料率は10%に下がり、従業員、事業主とも負担が減る。

 高齢者の医療費は半分程度を現役世代の保険料で賄っている。団塊の世代が全員七十五歳以上になる二五年以降、健保組合の負担は一層重くなるとみられ、今後、解散が相次ぐ可能性もある。

 過去の解散例としては、〇八年の西濃運輸健保組合(約五万七千人)が知られる。当時も高齢者医療の財源を巡って大きな議論になった。協会けんぽに移った例はその後も毎年度、複数あるが、人数は年間の合計でも一四年度の約十三万四千人が最多だった。

 

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