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【経済】

首相「働き方改革」掲げるが 企業「残業代ゼロ」賛成28%

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 安倍政権が掲げる働き方改革について主要企業約百社に尋ねたところ、一部専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)」に賛成する企業は28%で、裁量労働制の対象拡大も支持が35%にとどまったことが七日、共同通信のアンケートで分かった。いずれについても約六〜七割の企業が「どちらとも言えない」と賛否を保留した。

 裁量制はデータ不備の影響で、六日に国会提出された「働き方」関連法案から削除されたが、政府は今後も裁量制拡大を目指す方針。残業代ゼロ制度は法案の柱で後半国会の最大の焦点となる。経済界が強く求めてきた経緯があるが、政府の説明不足で内容が見えにくいことや国会での混乱が影響し企業が慎重姿勢に傾いていることがうかがえる。

 アンケートは二月下旬から三月下旬にかけ百十二社を対象に実施。残業代ゼロ制度について回答した百社のうち賛成は二十八社、反対は一社で、保留は七十一社。十二社が無回答だった。対象となる社員がいるとした二十九社のうち、成立したら導入すると答えたのは二社だけだった。

 賛成理由として、「労働時間の長短ではなく成果で評価すべき業務がある」などと、労働生産性を高めたい狙いがうかがえる一方、「長時間労働につながる恐れがある」といった反対意見もあった。

 裁量制拡大については九十九社が回答。賛成は三十五社、反対は二社、十三社が無回答、判断保留は六十二社だった。拡大した場合に対象となる社員がいるとした企業は三十三社で、このうち、実現すれば、自社に適用するとしたのは八社だった。対象社員がいるかを把握していない企業が多く、四十二社は「分からない」とした。

 残業の上限規制については、一カ月に百時間未満とする規制導入に合わせ、回答した九十六社のうち二十八社が上限を引き下げるか、既に引き下げたとした。

 裁量制拡大は二月二十八日に法案からの削除が決まった。

<「働き方」関連法案> 労働基準法、労働者派遣法、労働安全衛生法など8本の法律の改正案で構成される。(1)残業時間の上限規制(2)同一労働同一賃金の導入(3)残業代ゼロ制度の創設(4)裁量労働制の対象拡大−が4本柱だったが、裁量制については厚生労働省の調査で不適切なデータ処理や異常値が相次いで発覚。政府は法案からの削除を決めた。政府は当初、2月後半に国会に提出する考えだったが、大幅に遅れ、4月6日に提出した。

 

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