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【経済】

福田財務次官 更迭 セクハラ発言は否定

事実上更迭され、記者の取材に応じる財務省の福田淳一事務次官(中央)=18日午後6時51分、東京・霞が関で(嶋邦夫撮影)

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 週刊新潮で女性記者へのセクハラ疑惑が報じられた財務省の福田淳一次官(58)は十八日、セクハラについては「事実と異なる」と否定したが「現在の状況では職責を果たすことが困難」として、麻生太郎財務相に辞任を申し出た。麻生氏は了承した。同省がセクハラ疑惑を巡って女性記者に調査協力を要請したことなどに批判が集中していたことから、事実上の更迭となった。一方、テレビ朝日は十九日未明、記者会見し、同社の女性社員がセクハラ被害を受け、週刊新潮に福田氏とのやりとりを記録した音声データを提供したことを明らかにした。(木村留美)

 森友学園の国有地売却を巡る文書改ざん問題では、佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官が三月に辞任したばかり。財務省で官僚トップが相次ぎ辞任する異例の事態で、麻生氏の監督責任は避けられない。

 福田氏は同日、財務省でセクハラ疑惑が報じられて以降、初めて記者会見し「このような報道が出てしまったこと自体が不徳のいたすところ。ご迷惑をお掛けした全ての関係者におわびを申し上げたい」と謝罪した。

 しかし、報じられたセクハラ発言については「あんなひどい会話をした記憶はない」と全面的に否定。公開された音声データについても「福田の声に聞こえるという方が多数おられることは知っている」としながらも「自分の声というのは、自分の体を通じて聞くので録音された声が自分の声かどうかよく分からない」と述べ、自身のものかどうかを明確にしなかった。一方で、疑惑を報じた新潮社に対しては「事実と異なるものと考えており、裁判の中で争ってまいりたい」と、名誉毀損(きそん)で提訴する考えをあらためて示した。

 福田氏の辞任は閣議での了承が必要で、来週にも発令される。当面の間、次官職は矢野康治官房長が代行する。

◆社員「表に出さなければ黙認される」

 福田淳一財務次官のセクハラ疑惑で、テレビ朝日は十九日未明、東京・六本木の本社で記者会見を開き、篠塚浩報道局長が「福田氏からセクハラを受けたとされる記者の中に、当社の女性社員がいることが判明した」と明らかにした。同社は財務省に抗議する方針。

 篠塚局長によると、この女性社員は一年半ほど前から数回、取材で福田氏と一対一で会食した。そのたびにセクハラ発言があったため、身を守るために会話の録音を始めた。今月四日に福田氏と会食した際にも多数のセクハラ発言があり、録音したという。

 週刊誌の報道後、同社が社員らへの聞き取り調査をしたところ、この社員がセクハラ被害や、会話の録音を認めたという。

 社員は週刊誌の取材を受けたことについて「財務次官という社会的に責任が重い立場の人物による不適切な行為が表に出なければ、今後もセクハラ被害が黙認されるという強い思いから受けた」と説明している。

 篠塚局長はセクハラ被害を公表した理由について「社員は、事実をあいまいにすべきではないという思いをもっており、会社として会見することにした」と述べた。

 

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