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【経済】

物価目標達成時期を削除 日銀、中長期目標 移行か

 日銀は二十七日、新体制に移行後、初めての金融政策決定会合を前日に続いて開き、「二〇一九年度ごろ」に設定していた物価上昇率2%の達成目標の時期を削除することを決めた。実質的に、2%の物価上昇率の達成を中長期的な目標に移行させる方針とみられる。 (渥美龍太)

 超低金利が続くことによる民間銀行の経営悪化など大規模な金融緩和の副作用が広がる中、日銀は自身の力だけでは早期に物価を押し上げることは不可能だと認めざるを得ない状況に追い込まれた。黒田東彦総裁は二十七日午後に記者会見し、目標時期を削除した理由などを説明する。

 日銀は一三年四月に安倍政権の意向を受け、二年間で物価2%を達成する目標を掲げて金融緩和を始めた。原油安の影響などもあって目標には届かず、六度の延期に追い込まれた。直近の三月でも物価上昇率は0・9%にとどまっていた。

 日銀は一六年九月に政策を検証し直した際、人々に根付いたデフレ心理を取り除くには時間がかかることを認めた。しかし黒田総裁はその後も、政策の導入から五年がたったのに「できるだけ早く2%を達成する」と現実と懸け離れた「建前」の発言を繰り返した。

 失敗を認めずメンツにこだわる姿勢は大きな副作用を招いた。2%を早期に達成することにこだわったことで大規模緩和を修正できなくなり、地方銀行の経営悪化や年金・保険の運用難などの副作用が出た。

 会合ではこのほか年度ごとの物価見通しを一七年度が従来の0・8%から0・7%に、一八年度が1・4%から1・3%に修正。初めて示す二〇年度は1・8%を見込んだ。実質経済成長率の見通しは、一八年度が1・4%から1・6%に、一九年度を0・7%から0・8%に上方修正。二〇年度は0・8%を見込んだ。

 

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