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【経済】

東芝、4年ぶり黒字 メモリ売却難航 再建は道半ば

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 東芝が十五日に発表した二〇一八年三月期連結決算は純損益が四年ぶりの黒字となり、過去最高の八千四十億円に達した。海外での原発事業に失敗し前年の純損益は九千六百五十六億円の赤字に陥ったが、一年で回復した。ただ黒字化は米原発子会社の譲渡に伴う利益など本業以外の要因が大きく、再建は道半ばだ。 (妹尾聡太)

 一八年三月末の株主資本は七千八百三十一億円のプラスとなり、債務超過を解消。東京証券取引所第二部の上場維持を確実にした。

 四月に代表執行役会長兼最高経営責任者(CEO)に就任した車谷暢昭(くるまたにのぶあき)氏は東京都内での記者会見で「危機的な財務状況を回避できスタートラインに立てた。世界の優良企業に匹敵する収益性を確保して競争に勝ち残る」と述べ、水道や発電に関連する設備など長期間の維持管理を請け負う事業で経営を立て直す方針を説明した。

 だが一八年三月期の本業のもうけを示す営業利益は、売却予定の半導体子会社「東芝メモリ」の分を除くと、前期比21・9%減の六百四十億円にとどまった。

 東芝は約一兆円と見積もる東芝メモリの売却益を元手に、新たな投資や買収などを進める方針だが、それも難航している。中国当局の独占禁止法審査が遅れ、売却が完了しないためだ。

 今月二十八日とされる期限を過ぎても審査結果が出なければ、再申請するか、売却を断念せざるを得ない。売却せずに東芝メモリの株式を上場させ、その株式を売って資金を捻出する案も浮上しているが、これには一般的に二〜三年の準備期間が必要。いずれの場合でも再建計画は修正を迫られる。

 これに関し車谷氏は「今のところ(中国当局から)ネガティブな情報は特にない」と述べ、今月中に売却する考えに変わりがないことを強調。期限に間に合わなかった場合の対応については明言しなかった。 

 

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