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【経済】

日立の英原発 実現不透明 2兆円融資案に議会、根強い反対論

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 日立製作所は、週内にも英国で計画する原発新設事業の継続可否を判断する方針だ。だが英議会では、原発事故や財政悪化への懸念から反対論も根強い。英政府と計画継続で一致した後も、実現に向けては波乱含みの展開が予想される。

 日立は東京電力福島第一原発事故後の二〇一二年に英ホライズン・ニュークリア・パワーを約八百九十億円で買収して子会社化し、約二千億円を投じて工事の準備を進めてきた。

 英政府は事業の枠組みを巡る交渉で譲歩し、総額三兆円規模のうち二兆円を直接融資などで拠出する案を示した。

 出資で賄う一兆円分は日立や日本の政府系金融機関、電力会社が計三分の二を負担する形で、工事遅延などで巨額損失が発生すれば深刻な影響が出かねない。思惑通り日本企業が参画するかどうかは見通せない。

 東芝は米原発建設が難航して巨額赤字を計上し、経営危機に陥った。原発は事故対策の規制基準の厳格化で建設費が高騰し、発電費用の優位性も薄れている。太陽光などの再生可能エネルギーは技術が向上し、発電費用が劇的に下がってきた。

 英原発計画は事業費の枠組みが固まれば、建設後の電力買い取り価格に焦点が移る。現時点では、英政府が容認できる水準は日立の要求を大幅に下回っているとされ、日立は撤退カードをちらつかせて交渉を加速するとみられる。

 

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