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【経済】

TPP11 今国会承認確定 野党、茂木氏の不信任案

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 米国を除く環太平洋連携協定(TPP)の承認案は十八日の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決された。承認案は規定により、参院に送付されて三十日で自然成立するため、今国会での承認が確実となった。米国が保護主義的な政策を強める中、政府は発効に向けた国内承認の手続きを急いでおり、野党や有識者からは拙速な議論に批判が上がっている。本会議で立憲民主党の阿久津幸彦氏は「産業や生活への懸念が解消されておらず審議は不十分だ」と非難した。

 畜産農家の支援策などを定めた関連法案についても与党は採決を急ぐ構えだったが主要五野党が茂木敏充経済再生担当相の不信任決議案を衆院に提出。議論は週明けに持ち越された。

 両法案の審議時間はこれまで計約二十時間。元のTPPは衆参両院に特別委員会を設け、計百三十時間の審議をしており、今回は今後の議論を含めても大幅に審議時間が短くなる。

 政府が審議を急ぐ背景には、二国間の自由貿易協定(FTA)に意欲を見せる米国の圧力がある。日米両国は六月にも新たな貿易協議を開く見通しで、農作物などの市場開放を迫られる懸念が高まっている。

 政府はTPPの発効を急ぐことで米国の要求をかわし、TPP復帰を促したい考えだ。十七日の衆院内閣委で安倍晋三首相は、新協議でのFTA交渉入りを否定し「離脱した時と比べてトランプ米大統領のTPPへの姿勢は、変わってきている」と米国の翻意への期待感を語った。

 ただ、十七日の同委員会での参考人質疑では東京大教授の鈴木宣弘氏が「米国抜きのTPPの発効を急げば出遅れる米国が逆にFTA要求を強める」と政府の性急な姿勢を批判。アジア太平洋資料センター共同代表の内田聖子氏も「通商を巡る世界の情勢は激動しTPPの意義や役割も変化した。新たな前提で一から議論をすべきだ」と指摘した。

 

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