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【経済】

森友文書 廃棄、首相答弁が契機 佐川氏停職、20人処分

会見に臨む麻生財務相=4日、東京・霞が関で(松崎浩一撮影)

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 学校法人「森友学園」の国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題で、財務省は四日、佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官が主導したと認定し、当時の理財局職員ら計二十人の処分を発表した。首相夫人の安倍昭恵氏らの名前を削除するなど改ざんした理由については、国会での追及を免れるためと総括。現場職員の反対を抑え込むなど、暴走ぶりが浮き彫りになった。 (渥美龍太)

 記者会見した麻生太郎財務相は「深くおわび申し上げる」と謝罪しつつも、「進退は考えていない」と続投を表明。安倍晋三首相も同日「麻生氏には再発防止策の先頭に立ってほしい」と続投を認める考えを示した。

 調査結果によると、安倍首相が二〇一七年二月に「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」と答弁したのを契機に、理財局が記録や決裁文書の確認を始めた。同局幹部らが、昭恵氏や政治家からの照会の記録が含まれていることを佐川氏に相談すると、同氏は「このままでは外に出せない」と言明。職員らは広範囲な改ざんを行った。

 改ざんを命じられた近畿財務局の職員が、強く反発したが、これを押し切り改ざんを強行した。近畿財務局の職員の一人は今年三月に自殺している。

 財務省は森友学園側との交渉記録についても、大量に廃棄。市民からの情報公開や会計検査院からの資料の請求に対しては、多くの文書はパソコンなどに残っていたにもかかわらず職員らは「文書は廃棄した」と虚偽の事実を述べた。

 しかし、なぜ改ざんや廃棄をしたのかについては踏み込んだ調査をしておらず麻生氏は動機は「分からない」と発言。首相夫妻を守るための「忖度(そんたく)」があったのではとの質問に対し、調査担当者は「忖度に類する事実はなかった」と強調した。

 昭恵氏の関与が疑われる国有地の大幅な安値売却の経緯についても、昭恵氏自身や夫人付き職員への聞き取り調査などはしていない。財務省は調査しなかった理由を会計検査院が新たに調査を始めたためとしている。

 処分内容では、麻生氏が閣僚給与一年分(議員報酬への上乗せ分)を自主返納するが減給額は百七十万円にとどまる。既に退職している佐川氏は停職三カ月相当で、退職金四千九百九十九万円のうち、五百十三万円を差し引く。このほか関係職員も停職や減給などの処分を受けた。 

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