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【経済】

森友ごみ撤去費報告書 検査院が事前提示か

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 学校法人「森友学園」に国有地が約八億二千万円の値引きで売却された問題を巡り、会計検査院が昨年八月、国土交通省に対して、取引の妥当性を検証した報告書の原案を公表前に提示した疑いのあることが分かった。原案には値引き額に当たる地下ごみの撤去・処分費の試算額が盛り込まれていたが、国交省はその記載の撤回を強く要請したとされ、三カ月後に国会提出された報告書には試算の記載はなかった。(桐山純平、藤川大樹)

 共産党は五日、国交省内で昨年八月に作成されたとみられる内部文書を公表した。計三十ページの文書のタイトルは「会計検査院報告原案への主な意見」。同党によると、省内に検査院対策のプロジェクトチーム(PT)が設けられ、原案への反論を取りまとめていた。

 検査院から報告書原案(二〇一七年八月二十一日付)が国交省側に示されたとみられ、文書には「検査院ご指摘」と記載。検査院は、撤去費について「一億九千七百六万余円」や「四億四千三百六十七万余円」と試算していた。この試算と比べると、国交省大阪航空局が積算した実際の費用は最大で六億円余過大だったことになる。

 これに対して、国交省は検査院の試算は「合理性が担保されていない」と反論。「(試算を)例示することは、今後のさまざまな議論に際して無用の混乱を招くおそれがあることから、撤回を強く要請する」と見解をまとめていた。

 五日の衆院財務金融委員会で、共産党の宮本徹議員は内部文書に関して「検査に対するPTが設けられていたのではないか」と国交省を追及。同省の蝦名邦晴航空局長は「検査を受ける立場なので答えは控えたい」と述べた。一方、検査院はこれまで「一般論だが場合によっては(金額を)提示することがある」と国会で説明している。

 国交省は検査院との事前協議の後に財務省と会合し、「金額よりも(ごみの)トン数のほうがまし」(財務省)などと試算額の記載を回避できないか話し合っていた疑いもあり、共産党はこの日、両省のやりとりをまとめた文書も公表。国交省は「総務課長が、個人的なメモとして作成した記憶はある」としているが、現物は見つかっていないと説明している。

 <会計検査院> 憲法90条に基づき、内閣から独立して設置された機関。国などの会計・経理が正しく行われるよう監督する。不適切な会計・経理を見つけた際は、指摘にとどまらず原因を究明して是正や改善を促す。国の出資団体や、補助金を出している地方自治体なども検査対象。

 

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