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【経済】

G7、日本GDPに打撃警戒 貿易戦争の懸念消えず

 カナダで開かれている先進七カ国(G7)首脳会議(サミット)では、米国の保護主義政策に非難の声が集中したにもかかわらず、米国は強硬姿勢を崩さず、対立構造が明確になった。「貿易戦争」がエスカレートすれば、日本経済にも打撃になりそうだ。 (矢野修平)

 「貿易戦争となって(世界経済の)成長率を押し下げることがないよう、冷静さを取り戻してほしい」。日本商工会議所の三村明夫会頭は七日の記者会見で、米国の鉄鋼、アルミの輸入制限が欧州やカナダの報復措置に発展した事態に警戒感をあらわにした。

 報復合戦が過熱すれば、外需に頼る日本経済への影響は大きい。第一生命経済研究所の永浜利広氏は、米国が中国、欧州連合(EU)の全産品の関税を10%引き上げ、中国、欧州も米産品に同様の報復に出た場合、世界貿易が停滞し、日本の国内総生産(GDP)は2・1%下がると予想する。永浜氏は「日本経済はマイナス成長に転落しかねない。ボーナスも3〜4%下がり、家計への影響も大きい」と話す。

 米国は対日圧力も強めており、鉄鋼、アルミに続き、自動車でも最大25%の関税引き上げ検討に入る。外務省幹部は「自動車関税が上がれば、影響が大きい」と警戒する。だが、EUやカナダが米国を世界貿易機関(WTO)のルール違反で提訴する構えなのに対し、日本は米朝首脳会談を意識し、提訴するか明確にしていない。

 七月から新たに開く二国間貿易協議でもトランプ政権は自動車関税引き上げを「脅し」に、米国での自動車工場の建設や農作物の市場開放を迫ってくるとみられ、日本は防戦一方の展開となりそうだ。

 

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