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【経済】

日立化成、検査数値を捏造 鉛蓄電池6万台 原発含め500社納入

検査値の捏造があった産業用鉛蓄電池製品

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 日立製作所グループの日立化成は二十九日、産業用鉛蓄電池製品約六万台の検査成績書に不適切な数値を記載する捏造(ねつぞう)行為があったと発表した。製品は主に工場やビルの非常用電源として使われており、納入先は国内の複数の原発を含め約五百社。製造した名張事業所(三重県名張市)内で昨年末には当時の事業所長に不正が報告されていたが、公表していなかった。

 丸山寿社長が東京都内で記者会見し「お客さまや関係者に多大な迷惑をお掛けしていることをおわび申し上げる」と謝罪した。安全性に問題は確認されていないと説明している。

 調査で不正を確認できた期間は二〇一一年四月〜今年六月。一一年三月以前については調査を継続するとしており、不正は拡大する可能性がある。

 顧客と取り決めた試験方法と異なる社内の方法で実施した上、データを本来の方法に合わせる形で検査成績書に書き込んでいた。丸山氏は「(社内の試験方法で)能力があるからいいんじゃないかという安易な判断をする現場の空気があった」と述べた。今後、外部専門家らによる特別調査委員会を設置して原因を究明する。

 昨年十二月に経団連が会員企業に要請して実施した自主調査では判明しなかった。名張事業所の品質保証担当の部長は昨年末に当時の事業所長に不正を報告していたが、丸山氏らには伝わらなかったという。四月に着任した現事業所長が経営陣に報告し、公表に至った。日立化成は一九年三月期の連結業績に与える影響は現時点で不明としている。

 日立製作所の中西宏明会長は経団連会長を務めている。製造業で相次ぐ製品不正を巡っては、昨年にも前経団連会長の榊原定征氏の出身企業である東レグループでデータ改ざんが見つかった。

<日立化成> 日立製作所の化学部門が独立して、1962年に「日立化成工業」として設立。2013年に現在の日立化成に社名を変更した。半導体の材料や自動車部品なども手掛ける。不正が見つかった名張事業所(三重県名張市)を保有していた新神戸電機を12年に完全子会社化し、16年に吸収合併した。18年3月期決算の連結売上高は6692億円。

 

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