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【経済】

アジア地域16カ国 RCEP、年内合意一致 巨大自由貿易圏

RCEP閣僚会合参加者と記念撮影をする安倍首相(前列中央)、世耕経産相(同右)=1日、東京都新宿区で

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 日本や中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など十六カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP=アールセップ)の閣僚会合が一日、東京都内で開かれ、年内の大筋合意に向けて交渉を加速させる方針で参加国が一致した。アジア地域で巨大な自由貿易圏を築き、保護主義を強める米国へのけん制を狙う。 (矢野修平)

 参加国がまとめた共同声明は、米トランプ政権による鉄鋼の輸入制限などを念頭に「貿易に関わる一方的な行為や報復により、国際貿易環境が深刻な危機にさらされている」と指摘。さらに「その悪影響に留意し、迅速、かつ成功裏に妥結することの重要性を確認した」と記した。

 閣僚会合の日本開催は初めて。会合の冒頭には安倍晋三首相も出席し「保護主義への懸念が高まる中、アジアが一丸となって自由貿易の旗を掲げられるか、世界から注目されている」と結束を呼び掛けた。

 会合では関税分野や貿易、投資のルール分野など意見対立のある論点を整理。今月十七日にタイで事務レベル会合、八月末にシンガポールで閣僚会合を開き、政治決着が必要な論点を絞り込む方針を決めた。

 RCEPは参加国の人口が全世界の約五割、国内総生産(GDP)が約三割を占める。二〇一三年に交渉を始めたが、自由化の水準を巡って意見が折り合わず、協議が難航していた。

 しかし米国が強硬な通商政策を進める中で、各国で交渉加速化の機運が高まった。日本は米国抜きの環太平洋連携協定(TPP)、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)に続いて自由貿易の枠組みを広げ、米国への「包囲網」を築く戦略だ。

 参加国で経済規模が最大の中国とも、米国への対抗のために連携を強めることで一致している。ただ中国とは知的財産の保護などで対立が残っており、今後は厳しい交渉も予想される。

<東アジア地域包括的経済連携(RCEP)> 東アジアでの貿易自由化や知的財産の保護などを狙うEPA。参加国はASEAN加盟10カ国と日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドの計16カ国。このうち日本やベトナム、マレーシアなど7カ国は、米国を除く11カ国の環太平洋連携協定(TPP)にも加わっており、ともに規模の大きさから「メガFTA(自由貿易協定)」と呼ばれる。

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