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【経済】

タワマン林立 悩む街 路線価3年連続上昇

JR武蔵小杉駅周辺に立ち並ぶ大型マンションと駅に向かう人々=川崎市中原区で

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 国税庁は二日、相続税や贈与税の算定基準となる二〇一八年分の土地の路線価(一月一日時点)を公表した。全国平均は前年比0・7%増で、三年連続の上昇となった。低金利政策や訪日客の増加を背景とした投資需要が全国的な地価の回復を支えているとみられる。

 最高路線価が前年より上昇した都道府県庁所在都市は六都市増え三十三都市。

 路線価の最高額は、東京・銀座の鳩居堂前で、一平方メートル当たり四千四百三十二万円。

 首都圏は今年も路線価が上昇した。都心への交通アクセスが良い場所でタワーマンションなどの大型開発が続いていることが背景にある。だが、急激な人口増が進む地域では、鉄道や小学校のキャパシティーが限界に近く、対応に悩みを抱える自治体もある。

 川崎市中原区のJR武蔵小杉駅。横須賀線で東京駅まで約二十分という利便性が人気を呼び、徒歩圏内に十数棟の大型マンションがそびえる。

 国土交通省によると、二〇一六年度に武蔵小杉−西大井間の朝のピーク時を調査したところ、混雑率は191%。

 子育て世代の増加に対応するため、川崎市は保育所や小学校の整備を進めるが、地価の高騰や場所の確保が悩みの種だ。

 湾岸部を抱える東京都江東区でも対応を急ぐ。今年十月から条例で、大型マンションを建てる場合、家族向けの物件だけでなく、単身者向けのワンルームを一定数設置するよう事業者に求める。家族向けが増えすぎると、学校の収容力に問題が生じかねないためだ。

 保谷俊幸住宅課長は「子どもの増加自体は街の活性化につながるが、ペースがあまりに速い」と説明する。

 住宅情報サイトSUUMOの池本洋一編集長は「今の若者や子育て世代はブランドやイメージにこだわらず、通勤に便利で駅前の商業施設が充実している街を選んでいる」と指摘。「同じ沿線でも一部の駅に人気が集まる傾向にあり、浮き沈みが明確だ」と分析する。

 

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