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【経済】

イラン原油停止へ最終調整 石油大手、米の要求で10月にも

 米国がイラン産原油の輸入停止を各国に求めている問題で、日本の石油元売り大手各社が停止に向けて最終調整していることが十九日分かった。銀行決済などの手続きも休止するため、十月にも輸入量はゼロになる見通し。サウジアラビアなど他の中東産原油で代替する方向だが調達費が膨らむのは避けられない。

 レギュラーガソリンの全国平均小売価格は一リットル当たり百五十円を超えている。石油製品の価格をさらに押し上げる懸念が出てきた。

 米国はイラン核合意からの離脱と制裁の再開を表明し、原油については十一月四日までの輸入停止を求めている。三菱UFJ銀行やみずほ銀行はイラン関連の取引を停止する方向で調整しており、石油元売りの決済もできなくなる公算が大きい。元売り各社はこのような情勢を考慮し、石油製品の供給が滞らないよう準備を始めた。

 日本政府は輸入継続を求めて米国と交渉している。ポンペオ米国務長官は七月十日、イラン産原油の輸入を続けた場合に適用する経済制裁について、一部の国の除外を検討する考えを明らかにした。しかし、日本が含まれるかは明言せず、日米交渉の行方がはっきりしないことも、元売り各社の対応に影響した。

 イランは世界有数の産油国で、日本の年間原油輸入量に占めるイラン産の割合は約5%だ。石油元売り幹部は「他の国に比べ価格で優位性があるため、イラン産を一定割合で輸入している」と話しており、代替調達により費用が増えると懸念している。

 経済産業省によると、米国のオバマ前政権が対イラン制裁を発動した際、日本は二〇一二年の輸入量を前年に比べ約四割減らすことで合意し、輸入を継続した。一六年に制裁は解除されたが、輸入量は上向いていない。

<イラン産原油> イランは世界有数の原油産出国。英石油大手BPの統計によると、2017年の1日当たりの平均産出量は約500万バレルで世界シェアは約5%。1千万バレル規模の米国やロシア、サウジアラビアに次ぐ規模。原油は硫黄分などの含有量で質が分かれ、イラン産はイラニアンヘビーやイラニアンライトのブランドで流通している。

 

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