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【経済】

スルガ銀、組員に融資 ずさん審査 また露呈

 スルガ銀行が住宅取得費として融資を実行した先に、指定暴力団組員が含まれていた疑いがあることが十五日、分かった。シェアハウスなど不動産投資を巡るずさん融資で露呈した企業統治の欠陥に加え、長年にわたる反社会的勢力との関係も表面化した。貸し出し拡大を優先して、審査をおろそかにしてきた事業モデルの弊害が改めて鮮明になった。

 銀行業界ではこれまでもたびたび反社会的勢力との取引が問題化しており、全国銀行協会(全銀協)は関係を遮断するための基本方針を定め、各行に取り組みの徹底を求めている。

 不動産登記によると、融資額は数千万円。二〇一〇年、東京都内にあるマンション購入の際に行われ、スルガ銀がインターネット上で運営する「ハウジングローン支店」と「ダイレクトワン支店」が扱った。

 マンションの所有権を取得した人物は今年三月、指定暴力団組員として恐喝容疑で警視庁に逮捕された。組員になった時期は不明。スルガ銀が設定した抵当権は現時点で抹消されておらず、関係は続いているとみられる。

 スルガ銀経営企画部は、融資時に反社会的勢力と認識していたかなどについて「個別事案のため具体的な回答は控える」としたが、「全銀協の基本方針に基づいて対応しており、取引が判明した場合は経営陣に報告して方針を協議している」と説明した。

 反社会的勢力との取引を巡っては、旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)や野村証券が暴力団や総会屋に利益を供与していた問題が深刻化。一三年にはみずほ銀行が暴力団関係者への融資を二年以上放置していたことが発覚し、金融庁から一部業務停止命令を受けた。

 全銀協は警察などとの連携に加え、官報や新聞記事も活用して適正な取引かどうかのチェックを強化するよう要請しているが、過去からの取引を排除する難しさも浮き彫りになっている。

 

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