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【経済】

8月対米黒字、最大更新 米、対中関税第4弾用意

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 【ワシントン=白石亘、北京=安藤淳】トランプ米大統領は七日、中国からの輸入品二千六百七十億ドル(約三十兆円)相当に追加関税を発動する用意があることを明らかにした。貿易赤字を減らす次の標的として日本をけん制する発言もした。中間選挙が十一月に迫る中、通商政策での成果をアピールするため強硬姿勢を一層強めている。

 トランプ氏が今回明らかにした追加関税は、対中制裁の第四弾に当たる。第一弾から第四弾までを合わせると、制裁対象となる中国製品は五千百億ドル(約五十六兆円)を超え、昨年の中国からの全輸入品をカバーする規模となる。

 トランプ氏は大統領専用機で記者団に、六日に国内手続きを終えた二千億ドル(約二十二兆円)相当の第三弾の対中関税の発動時期について「状況次第ですぐにも実施できる」と強調。その上で「私が望めばさらに二千六百七十億ドル相当の関税を直ちに発動する用意がある」と付け加えた。

 中国税関総署は八日、貿易統計を発表し、八月の対米黒字は前年同月比18・7%増の三百十億ドル(約三兆四千億円)だった。ロイター通信によると過去最大を更新し、米国による対中圧力が高まりそうだ。

 一方、トランプ氏は日本と進めている貿易協議について「合意を結ばなければ、大きな問題になることを日本側は分かっている」と述べた。六日にも米経済紙記者に、対日貿易赤字の解消に意欲を示したという。

 トランプ氏が連日、日本をやり玉に挙げるのは、他国との通商交渉の手詰まり感の裏返しでもある。中国との貿易戦争が長引いているうえ、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しでは、メキシコとは合意に達したものの、カナダとの交渉が乳製品の市場開放などで折り合わず、最終的な成果は出ていない。

 米国の対日貿易赤字は昨年、六百九十億ドル(約七兆六千億円)で中国、メキシコに次いで三番目に多い。看板の通商政策で、二カ月後に迫った中間選挙で有権者にアピールできる成果がほしいトランプ政権は、日本に対し牛肉などの市場開放で攻勢を強めるとみられる。

 

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