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【経済】

民駐 広がるか 自宅の駐車場 有料で貸し出し

鎌田さん(右)は自宅の駐車場の空きスペース1台分(右側)をアキッパに登録している=東京都世田谷区で(一部画像処理しています)

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 自分が使わない時間帯に自宅などの駐車場を有料で貸し出す「駐車場シェアリング」の利用者が増えている。駐車場の持ち主と利用者をインターネットで仲介する企業が増加。不動産業などに加え、ソフトバンクが近く参入を予定するなど異業種間の競争も激しい。使わない部屋を貸し出す「民泊」ならぬ「民駐」は定着するか。注目されている。 (瀬戸勝之)

■気軽に貸せて

 「民泊はハードルが高いが、駐車場の貸し出しなら利用者と顔を合わせる必要もない」。東京都世田谷区の鎌田正明さん(62)は普段使わない自宅の一台分の駐車スペースを駐車場シェア大手、アキッパ(大阪市)に登録した理由を話す。

 過去に鎌田さんの駐車場を利用したのは買い物に行く家族連れや、近くで仕事があった工務店や造園業者ら。コイン式駐車場と違い、契約した時間帯に車を何度出し入れしても料金は変わらないなど、使い勝手の良さが受けている。鎌田さんは「平均収入は月一万五千〜二万円。生活費の足しとしては十分で、満足です」と語った。

 最近は子供の独立や運転免許証の返納を機に自宅の駐車場を使わなくなる高齢者が増加。精算機や車止めの設置費がいらないことも普及の要因になっている。

 ただ貸し手にはリスクもある。アキッパはメールや電話で二十四時間、相談を受け付ける窓口を設けるが、借り手が運転操作を誤り自宅の壁を傷つけられた場合などは原則、当事者同士での解決が求められる。車庫証明を取得した自宅の駐車場を貸した際、借り手が想定した時間を超過して駐車を続ける可能性もある。この間、自分の車を公道に止めれば駐車違反だ。

■料金安く

 ではシェア駐車場の使い勝手はどうか。日曜日の東京・池袋で試した。スマートフォンでアキッパのサイトを探し「池袋」で検索。「満足度」など利用者の評価を比べ近くのマンション駐車場の利用を決めた。会員登録し、借りる日時などを入力すれば予約完了だ。

 駐車場の場所はスマホ上に地図と写真入りで紹介されており、迷うことなく見つかった。現地で所有者が待つわけでもない。ただ他人の駐車場を使うのは不思議な気分。門扉を開け、壁に接触しないよう慎重に車を止めた。

 料金は平日・休日とも一日最大千八十円。周辺の時間貸し駐車場は日曜・祝日千四百円、平日二千六百円が相場でシェア駐車場の方が安い。支払いはクレジットカードかスマホの通話料と一緒に支払うかを選べる。アキッパは三十日前からの予約が可能。開催日に混雑が予想されるコンサート会場などの近くでは事前に予約すると安心だ。

 駐車場シェアには時間貸し駐車場のパーク24、三井不動産リアルティ(東京)などが参入。近くソフトバンクも加わる。一方で楽天は五月に撤退。業者間で駐車場の奪い合いが起きており、競争が激化している。

 

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