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【経済】

米金利上昇 なぜ日本に影響 投資家損失 日本株売り 

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 十日のニューヨーク株式市場が急落した影響を受け、十一日の東京株式市場は終値で前日比九〇〇円超下落、アジア株も軒並み下落して世界同時株安の様相を呈しています。今回の株安はなぜ起きたのでしょうか。 (木村留美)

 Q 十日の米国市場はなぜ急落したのでしょう。

 A 何か悪材料が急に発生したわけではありません。長期金利上昇や貿易摩擦など懸念材料があるにもかかわらず、米国株式は最高値を更新し続けていました。このため投資家の間で『もうそろそろ下がるのでは』と警戒感が高まっていたところに、ハイテク株の値下がりを機に売りが広がりました。

 Q 長期金利上昇はなぜ株にマイナスなのですか。

 A 米国の景気がよいので、中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)はこのところ政策金利を上げています。これに伴い長期金利が上昇していました。金利が上がると企業の資金調達コストが上がり、企業負担が重くなります。これが企業の業績に悪影響があると投資家は考え、株も売られやすくなります。

 Q なるほど。

 A さらに長期金利上昇に伴い預金金利も上昇しています。預金の魅力が増すため、投資家が株を売って預金にお金を移そうとする動きにつながりやすくなります。

 Q 米国の株下落がなぜ日本株の下落につながったのでしょう。

 A 米国株が急落すると、投資家の間で損を埋め合わせるために日本株を売却する動きが出るのです。日本企業は輸出に依存する割合が高いため、米国市場が急落すると世界経済悪化の予測から国内の状況と関係なく売られがちです。

 Q 摩擦問題の影響は。

 A 米国が中国からの輸入品の関税を引き上げるなど摩擦が高まっていますが、投資家らは比較的楽観的でした。しかし国際通貨基金(IMF)が今週、摩擦激化の影響で二〇一八年の世界経済の成長率見通しを3・7%に0・2ポイント下方修正したこともここにきて警戒感が高まっています。

 

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