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【経済】

シェア自転車、中国企業撤退検討 提携自治体困惑

今年4月に地域の活性化を狙いスタートしたシェア自転車に乗る越直美・大津市長(中)

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 大津市と和歌山市、北九州市で今春から事業を展開している中国シェア自転車大手のオフォ(ofo)が「十月末で日本事業から撤退を検討している」と、自治体の関係者らに伝えていたことが分かった。中国ではシェア自転車の競争激化から事業の撤退の動きが相次いでいる。余波が日本にも及んだ格好で、地元活性化の一助になると期待をかけていた自治体関係者は困惑している。 (瀬戸勝之、杉原雄介)

 シェア自転車はスマートフォンなどで登録した利用者が、街中で乗りたい駐輪場で借り、目的地の駐輪場で返すことのできる自転車共有(シェア)サービス。放置自転車や渋滞軽減の効果も期待され、日本でも多くの都市で導入が進んでいる。オフォのシェア自転車はスマホのアプリでカギの解除や料金支払いができる利便性が売りだった。

 大津市の都市再生課によると、オフォ日本法人から撤退検討の意向を電話で伝えられたのは今月十七日。和歌山市も十八日に同様の意向を把握した。

 しかし、その後、オフォの担当者が電話に出なくなり、両市とも同社幹部に、具体的なスケジュールなどの詳細を求めてメールで要請しているが、「本社に確認中」という返事しかないという。

 大津市ではオフォと官民出資の株式会社「まちづくり大津」が包括連携協定を結び、自転車四百台、駐輪場六十六カ所の体制で四月にスタートした。

 平均で月約一千〜二千人の利用があったという。

 撤退となれば利用者への事前の周知や自転車の回収などが必要になるが、オフォ側が早急に対処しなければ、自転車が放置されたままになる懸念もある。駐輪場についても賃貸料などの問題が生じる可能性がある。

 業界関係者によるとオフォの東京事務所は既に閉鎖され、アルバイト従業員が数人いるだけ。元社員との間で立て替え金の未払いなどを巡り訴訟も起きている。大津市都市再生課は「利用状況は順調だっただけに、驚いている。会社側からの正式な回答がないと何も準備ができない」と戸惑いを隠さない。

<シェア自転車> 市民や観光客らが気軽に利用できる地域の足として期待されており、全国約110の自治体が本格導入している。国土交通省も普及を促進する考えで、6月に策定した推進計画では2020年度までに駐輪場を現在の約2倍の1700カ所に増やす数値目標を掲げている。

 

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