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【経済】

TPP暮らしや産業に影響は 輸入牛豚肉安く 日本農業守勢

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 TPPの十二月三十日発効が決まった。日本は自動車産業に追い風となる一方、農業は守勢を強いられる。牛肉や豚肉などの輸入食品が段階的に値下がりし食卓に恩恵が広がる見通しだ。

 参加十一カ国でほぼ全ての工業製品の関税が撤廃される。乗用車はカナダ向けの6・1%の関税が五年目にゼロとなり、オーストラリア向けの新車の関税は即時撤廃。日本車メーカーはオーストラリアの現地生産から撤退しており、輸出拡大のチャンスとなる。

 自動車などは、複数の国で製造した部品を集め組み立てるのが一般的。TPPの関税優遇を受けるには「原産地規則」と呼ばれるルールに従い、加盟国で製造された部品を一定程度使う必要がある。TPPに不参加の中国や韓国勢と競合する場面の多い日本メーカーに有利に働きそうだ。

 コメは関税撤廃を回避したが、オーストラリアに対し発効後十三年目に八千四百トンの無関税輸入枠を設定する。牛肉は38・5%の関税が十六年目に9%まで下がり、オーストラリア産などが安く買えるようになる。カナダ向けの日本酒は関税が即時撤廃になり、日本食ブームを背景に輸出が伸びると期待されている。

 関税以外のルール分野では、投資規制の緩和や知的財産保護が進む。流通業では、日本のコンビニが成長市場のアジアに進出しやすくなる効果に期待が高まる。ベトナムでは、出店可否を地域の店舗数などに応じて審査する制約があったが、廃止される見込みだ。

 知的財産では「夕張メロン」など地域ブランドの表示を保護するルールが強化される。偽物の横行を防いで日本食材の高品質なイメージを保ちやすくなり、輸出拡大が期待できる。書籍や音楽の著作権保護期間を作者の死後七十年にする項目は米国の離脱で凍結されたが、日本は当初合意に沿って五十年から七十年にした。

 

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