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【経済】

キャッシュレス決済で5%分還元 「現金のみ」町の商店困惑

東京都目黒区にある平和通り商店街の青果店=圷真一撮影

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 政府が検討するキャッシュレス決済時のポイント還元を巡り、「現金払い」を貫いてきた地域の商店街の店主らに不安が広がっている。確実にポイントを得たい消費者は、クレジットカードや電子マネーが使えるコンビニエンスストアに流れるとみられるためだ。

 東京都目黒区の「平和通り商店街」。青果店を営む増田進さん(53)は「値段でスーパーやコンビニに太刀打ちできないのに、さらにポイントで差が出るなんて。品物の良さで選んでもらうしかないね」と嘆く。 

 カードを使わない高齢者らの利用が多い増田さんの店に決済端末はなく、やりとりは全て現金。増田さんは「ウチにキャッシュレス決済は無縁だよ」と話す。

 政府はカード端末などを導入する中小事業者への支援も検討するが詳細は未定だ。一方、コンビニの本部は大企業が大半だが、店舗はフランチャイズ契約を結ぶ中小事業者の経営が多い。キャッシュレス決済が可能な小規模スーパーもあり、中小店支援も目的の国の政策が、かえって商店街衰退に拍車を掛けかねない。

 二十六日の衆院予算委員会でも無所属の会の大串博志氏が「『キャッシュレスで購入した人だけにポイント還元するなんて言われたら、お客さんは来なくなっちゃうよ』と言う地方の人がたくさんいた」と懸念。麻生太郎財務相は政府の消費税増税対策を挙げ「総合的に考えれば十分な(影響)緩和策になる」と答弁したが、「現金主義」の小規模店の不安は大きい。

 増田さんの青果店近くで菓子店を営む猿倉孝司(さるくらたかし)さん(75)も「元気な人は遠くてもポイントがもらえる店に行っちゃうかも。ウチみたいなお店はもういらないのかな」と寂しそうな表情を浮かべた。 (須藤恵里)

 

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