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【経済】

クモより強いミノムシの糸 繊維新素材実用化目指す

農研機構で飼育するミノムシ=同機構提供

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 医薬品メーカーの興和(名古屋市)と農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は五日、ミノムシから効率的に糸を採る技術を開発したと発表した。自然界で最も強いとされてきたクモの糸よりもミノムシの糸の強度が高いことも分かり、繊維強化プラスチックの新素材として実用化を目指す。

 ミノムシの糸は、タンパク質で構成される繊維。興和は自然界にある未利用の糸を産業分野などで活用しようと、二〇一六年から農研機構と共同研究に着手した。糸を吐く十種類余りの昆虫を分析した結果、ミノムシの糸は分子構造が整っていて強度が高いことが判明。切れにくさを数値化したところ、既に世界で広く研究されているクモの糸に比べ、二倍以上の強さを持っていることを解明した。

 農研機構はミノムシの糸の量産に向け、一匹から長さ百メートルほどの一本の糸を採る技術を考案し、特許出願した。ミノムシの糸をプラスチックに加えると強度を数倍にまで高めることができ、自動車部品や電子部品、スポーツ用品などへの応用が見込めるという。興和は一八九四年に綿布問屋として創業以来、繊維を扱ってきている。 (西山輝一)

採取した糸=興和、同機構提供

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