東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

武田、7兆円買収承認 臨時株主総会 製薬大手シャイアー

写真

 武田薬品工業は五日、臨時株主総会を大阪市内で開き、欧州医薬品大手シャイアーの買収手続きに必要な議案を賛成多数で可決した。国内企業として過去最大となる約七兆円の巨額買収が現実になる。武田OBら一部株主はリスクが高いと反対したが、多くの機関投資家が賛成に回った。武田は売上高で世界トップ10以内の巨大製薬会社となる。

 ただ、武田の株価は買収計画の影響で低空飛行が続き、有利子負債の圧縮や新薬の開発競争といった経営課題も多い。成長戦略を明確に示すことが急務だ。

 武田は既に関係各国の規制当局から買収を承認されている。最速で来年一月八日に買収手続きを終えるという。シャイアーを取り込み、消化器系、希少疾患といった分野を強化する。

 総会では、武田のクリストフ・ウェバー社長が「買収で研究開発が強化され競争力を持つ」と意義を強調。反対派の株主から「買収はギャンブルではないか」と問う声も上がったが、ウェバー氏は「変革を加速する機会だ」とかわした。

 武田OBの株主らでつくる「武田薬品の将来を考える会」は「質疑が十分でなかった」との認識を示した上で、決議の取り消し請求も検討するとした。

 市場では買収で武田の有利子負債が五兆円規模に膨らむことが、投資家心理を冷やしているようだ。武田は非主力事業の売却を進めるが、優良資産を手放してしまう恐れもある。

 武田はシャイアー買収後、新薬の研究開発費を年間四千億円超に拡大する方針だが、欧米大手と比べまだ見劣りするレベルという。シャイアーが得意とする製品分野でも開発競争は激化しており、主力の米国市場を中心に存在感を高められるかどうか不透明感も漂う。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報