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【経済】

中国「協議進展あった」 米から輸入増 知財保護着手

 【北京=安藤淳】米中両政府の次官級貿易協議について、中国商務省の高峰(こうほう)報道官は十日の記者会見で、技術の強制移転や知的財産権保護などの構造問題に関して進展があったと明らかにした。両国とも国内経済の先行き不透明感が強まる中、株価を意識しながら歩み寄りの姿勢をアピールする思惑があるようだ。ただ、トランプ米大統領が合意を覆した前例があるだけに、合意内容の検証方法などを巡って今後も駆け引きが予想され、予断を許さない状況だ。

 米通商代表部(USTR)は九日の声明で「中国による米国の農産品やエネルギー、工業製品、サービスなどを大量に購入するとの約束にも焦点を当てた」と指摘。中国は既に一兆二千億ドル(約百三十兆円)の輸入を増やすと提案しており、米国の対中貿易赤字の縮小へ向け輸入拡大時期や規模を巡り一定の進展が見られたもようだ。

 米中の溝が深い中国による知的財産権の保護や外国企業に対する技術移転の強制などの問題についても、高氏は「進展があり相互理解が増し、解決へ向けての基礎が定まった」とアピールした。中国政府は昨年末には外国企業に技術移転を強要することを禁止する法律の制定に着手。輸入拡大や知的財産権の保護で米国に配慮し、摩擦の緩和を図る姿勢を示している。

 ただ、国有企業への補助金問題では、経済構造の根本に関わるうえ、米国に屈したとの印象が広がれば習近平(しゅうきんぺい)指導部の求心力も低下しかねないため、譲歩しにくい。トランプ政権が問題視するハイテク産業育成策「中国製造2025」の見直しなど、米国の狙いが中国の「成長封じ込め」だとするならば、不信感はさらに根強い。

 米中は昨年五月、関税引き上げなどの措置を棚上げすることで一時合意したが、ほごにされた経緯もある。米中双方の信頼関係が弱いのでは、との質問に対して、高氏は「双方ともが約束を履行する義務がある」とくぎを刺した。

 

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