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【経済】

勤労統計不正で予算案修正 事務費195億円 国民負担に

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 「毎月勤労統計」の不正を受けて政府は十八日、雇用保険の失業給付などを延べ二千十五万人に追加給付するため、今後数年間で必要となる費用を公表した。総額は七百九十五億円で、追加給付の作業に必要な人件費など事務費が四分の一に相当する百九十五億円に達する。事務費は「労働保険特別会計」から支出するが、同特会の原資はサラリーマンや企業が支払った保険料と、税金。事務費は不正がなければ本来不要だった費用であり、前代未聞の不祥事は結局、一般の国民につけ回しする事態に発展した。

 厚生労働省によると事務費の内訳は、追加給付作業をする非常勤職員の人件費、問い合わせを受けるコールセンターへの委託料、給付対象者への郵送料、システム改修費など。同省は内訳額の全体を明らかにしていないが、たとえば事務費の九割を占める雇用保険関係の場合、人件費は八百人分で六十五億円、システム改修費五十五億円、郵送料五十四億円などが必要だ。

 厚労省は、コスト削減や別の業務で使うシステム更新の延期などで工面すると説明しているが、支出を後年度に回すだけになりかねない。想定通り捻出できるかは見通せず、国民につけ回しされる可能性が高い。

 必要額が予定を上回れば緊急時に使う「予備費」を充てる必要も出てくる。

 一方、追加給付の内訳は、雇用保険が延べ千九百四十二万人に二百七十六億円、労災保険は年金給付が延べ二十七万人、休業補償は延べ四十五万人で合計二百四十一億円。船員保険は一万人に十六億円、事業主向け助成金は延べ三十万件で三十一億円になる。

 追加給付の六百一億円については同特会の積立金で主にまかない、国庫負担分は赤字国債を六億四千万円発行して充てる。

 この結果、二〇一九年度の一般会計の予算案は閣議決定をやり直した。総額は六億五千万円拡大、百一兆四千五百七十一億円になった。 (渥美龍太)

 

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