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【NIE】

<学校と新聞>新聞が校内放送でよみがえる 魅力伝える工夫 必要性痛感

中学の校内放送で新聞記事を読む花田さん(右)と大竹口さん

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 「今日は羽生君のこの記事にしようよ」。四月二十日、職員室から廊下へ出ると、こんな会話が聞こえてきました。初めは何のことか分かりませんでしたが、「待てよ! これって新聞記事を選んで何かするんだ」と思い、新聞を選んでいた情報委員の三年生女子二人に声をかけました。

 私は今春、初任者指導担当として市川市立東国分中に異動。校内の様子も生徒の実態もよく分からないそんな時、大竹口光里(ひかり)さんと花田紗季(さき)さんが昼の放送で流す原稿を探していたのです。選んだのはフィギュアスケートの世界国別対抗戦で期待のかかる羽生結弦選手の記事でした。

 本校では、毎朝無償で配られる全国紙四紙の中から気になった記事を選び、昼の放送時に紹介しています。今回の二人は、同世代に関心を持ってもらえそうな見出しから選択したそうです。なぜ羽生選手なのかをたずねると「浅田真央ちゃんが引退、スケートにみんなが注目していたので」とのことでした。

 私は、配られた新聞が効果的に活用されていないことを気にしていました。市川市では新聞販売組合のご厚意で小中学校に新聞が届き、児童生徒が親しめる計らいが続いてきていますが適切な使い方や新聞の魅力を十分浸透させていないのが実態だったからです。

 ところが本校は違いました。素朴で手間暇はかかっていませんが、校内放送で新聞記事を読み、聞き手にとって有益な情報として響き渡らせることで、眠っている新聞をよみがえらせていたのです。

 新聞離れ、活字離れが叫ばれて久しいですが、「新聞を読もう、使おう、書こう」と言われても、新聞は自ら近寄ってきません。指導する側のわれわれが環境の整備と魅力を伝え、毎日読みたくなるよう自己変革していく必要があると痛感しています。

 二人は「もっと聞いてもらえる情報を選び出し、新聞を身近に考えてもらえるように工夫したい」と話しています。生徒からもたらされたきっかけを生かし少しでも新聞の魅力を伝え、新聞教育の素晴らしさを定着させていきたいと思いました。 (市川市立東国分中学校・武藤和彦)

 

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