東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 教育 > NIE > 記事

ここから本文

【NIE】

<知りたいコトバ 知っている?言葉>鳴かず飛ばず 

 普段よく使う言い方の中に、元々の意味とは少し違った使い方をしているものがあります。「鳴かず飛ばず」もその一つです。

 「あの選手は、ドラフト一位でプロ野球入りしたけど、鳴かず飛ばずで、いまだにパッとしない」などと私もよく使います。あの選手は、ドラフト一位で期待されてプロ野球入りしたけど、今まで目立った活躍がない、というような意味です。これは、期待の選手を、ちょっとさげすんで「鳴かず飛ばず」と表現しています。

 「鳴かず飛ばず」は本来、将来の飛躍に備えて長い間、じっとそのチャンスを待っていることです。中国の「史記」などの故事が基になっているといわれる「三年飛ばず鳴かず」と、ほぼ同じ意味です。

 ところが最近は、さげすむ意味合いで使うことの方が、一般的になりつつあるようです。新聞も例外ではありません。ことば、慣用句、諺(ことわざ)の使い方が変わっていくのは仕方がないかもしれません。でも、本来の意味で使われなくなってしまうのは、やはり寂しいですね。 (浴野裕)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報