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【NIE】

<知りたいコトバ 知っている?言葉>「早」と「速」

 今回は「早」「速」の使い分けについてです。まず例を一つ。「早い電車」は、特定の時刻よりも前の電車です。他方「速い電車」は目的地まで短時間で進む電車を指します。区別しやすそうですが、意外に難しい例もあるのです。

 「出足がはやい」は早、速のどちらか迷う例の一つです。取り方により適した字が違うからで、本紙は共同通信の用語の手引に準じて書き分けます。出足が投票のことなら「早い」、車なら「速い」です。

 もう一つは「早口」「早食い」など、速の意味なのに早を使う例です。漢字研究者の円満字二郎さんはこれらの早を慣用と説きます。昔は速度より時間の観念を優先したらしく、現在の感覚でスピードを指しても早の使用が多いとのことです(「漢字の使い分けときあかし辞典」)。川の急流を詠んだ松尾芭蕉の句も「五月雨をあつめて早し最上川」でした。

 手引は「あしばや」が「足早」で「はやあし」は「速足」と定めています。以前記憶が混ざり「早足」と書いた原稿を直せなかったのが悔やまれます。 (重松洋一)

 

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