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【NIE】

<NIEと学力>全国平均3〜5ポイント上回る 学テ成績、国語も算数も伸長

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 私は、教師としてNIE(新聞を教材に活用する学習)を通して子どもの学ぶ力を育ててきたつもりです。「つもり」というのは、NIEで学力をどれほど伸ばしたのかを、説得力のある数字で答えることが十分にできなかったからです。

 学力は本来、数字で表せるものではありません。意欲や態度はもちろん、思考や判断などの資質や能力も数値化できるのは一部です。それを可能な限り「見える化」しようと、全国の小中学校で行っている文科省の全国学力・学習状況調査(以下、「学テ」)結果から検証を試みました。

 一昨年度の小学校の学テ結果の全国平均点とNIEを実施十五校の平均点(二〇一七年日本新聞協会調べ)を比べると、結果は一目瞭然。国語はA(知識)とB(活用)ともに、NIE実施校平均が全国平均を三〜五ポイント上回っていました(図1)。興味深いのは、算数A・Bも同様だったことです(図2)。

 しかし、これでも検証には不十分です。管理職や教育委員会などの意向で、データの提出は全国で十五小学校にとどまるからです。

 そこで、さらに根拠を探るため、学テの国語の問題を小中学校分とも分析してみました。その結果、(1)長文の問題が多い(2)物語や説明文の他、会話文や解説書などの多様な文章による出題が多い(3)表やグラフ、図や写真などの多様な資料を読み取る問題が多い(4)文章全体の構造などを把握する問題が複数ある(5)論説等を読み比べる出題が複数ある(6)目的や条件等に応じて記述する出題が多い−などの傾向がみられました。

 これらは、日常的に新聞を読んだり新聞を読んで感想や意見などを書いたりすることで育つ読解力や文章表現力と一致します。新聞を読むと学力が向上することにうなずけるのではないでしょうか。(日本新聞協会NIEコーディネーター)

<関口修司(せきぐち・しゅうじ)> 1955年東京都生まれ。東京学芸大学卒業後、都の公立小学校教員となり、2004年度から北区の小学校校長に。06年から「NIEタイム」を導入し、区内の全公立小中学校が新聞を使った学習に取り組む「新聞大好きプロジェクト」につなげた。

 

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