東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 教育 > NIE > 記事

ここから本文

【NIE】

<学校と新聞>NIEと学力 向上の因果関係を探る

 学力は数字で測れるものではない、という私の考えは変わりません。とはいえ、前回(八月二十九日付)の本欄で、全国学力・学習状況調査(全国学テ)の全国とNIE実施十五校の平均正答率を比べ、学力におけるNIE有効性の根拠としました。今回はさらにその根拠を探します。

 全国学テには、児童・生徒の意識調査もあります。そのうち特に注目すべきは「新聞閲読頻度と学力」のクロス集計(文科省発表)です。小中学校ともに、国語A(知識)B(活用)、算数・数学ABのいずれでも「新聞を読むほど平均正答率が高い」という結果が出ました(図1)。この傾向は調査開始から十年以上続いています。

 しかし、そのデータのみで「NIEが学力向上に有効」だとはいえません。それは、「新聞を読む環境の子どもは学力が高い傾向がある」という相関関係にすぎないからです。NIE効果の証明には、「NIEを始めると学力が向上する」という因果関係を明らかにする必要があります。

 そこで、因果関係の数値化が可能な東京都内の公立H小学校に注目しました。同校は二〇一七年度からNIEに取り組み、この区は全国規模の民間の基礎・基本定着度調査を二年生以上の各学年でしています。早速、NIEの実施前と実施後で、目標達成率の変化を探りました(図2)。

 結果は、一目瞭然。全ての学年でNIE実施後の目標達成率が上回っていました。学校の全学年で学力が上がるということは、偶然とは言い難いものがあります。一つの学校の結果にすぎないといえばそれまでですが、私の経験からも、NIEの学力向上効果は疑いようがありません。

 それでは、NIEで具体的に何をどのように取り組めば、学力向上に効果があるのでしょうか。

 それは、次の機会に。 (日本新聞協会NIEコーディネーター 関口修司)

写真
写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報