東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 放送芸能 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【放送芸能】

東京国際映画祭 一挙204作品を上映 岩井俊二監督 世界の映画楽しめる

 第二十九回東京国際映画祭が東京・六本木などで始まった。十一月三日まで、さまざまなカテゴリーで国内外の二百四作品を上映する。今年の新たな取り組みなどをまとめた。 (鈴木学)

 映画祭の柱となるコンペティション部門では、スウェーデンの少数民族を描いた「サーミ・ブラッド」、日本の劇作家、佃典彦の作品を脚色した香港のコメディー「シェッド・スキン・パパ」など十六作品がグランプリを争う。日本からは松居大悟監督の「アズミ・ハルコは行方不明」、杉野希妃監督・主演の幻想奇譚(きたん)「雪女」の二本が選ばれた。

 主催者側によると、同部門への出品には、シリア難民などの流入で揺れる欧州情勢を反映し、難民問題を扱った作品が多かったといい、映画祭全体を通しても世相に敏感な作品がそろった。

 新たな試みの一つが、六本木ヒルズアリーナで三十日まで開催される入場無料の野外上映だ。昼でも鮮明に見ることができる4Kパネルスクリーンを使い、リドリー・スコット監督の「オデッセイ」など一日二、三本が上映される。

 新作ばかりでなく「愛と青春の旅だち」「スタンド・バイ・ミー」「フラッシュダンス」など往年の名作も。デートに立ち寄るも良し、フラッと来て往時の思い出に浸るも良しだ。

 新設のシリーズ企画「アジア三面鏡」は、アジアを代表する監督三人が原則として自国以外で撮影した短編をオムニバスで上映、アジアの隣人として相互理解を促すプロジェクトだ。

 第一弾は日本の行定勲監督、フィリピンのブリランテ・メンドーサ監督、カンボジアのソト・クォーリーカー監督。不法滞在、高齢化問題、内戦と復興など、映画という共通言語でアジアの過去や現在を映し、アイデンティティーや生き方を問いかける。

 上映時間など詳細は公式ホームページで。

    ◇

 今の日本映画が持つ可能性と意欲を国内外に発信する「Japan Now」の部門で、今年取り上げるのが独特の映像美で知られる岩井俊二監督だ。「リップヴァンウィンクルの花嫁」など5作品を上映する。海外の映画祭で審査員経験もある岩井監督に聞いた。

 −東京国際映画祭はどんな印象か。

 普通に見に来られる親しみのある映画祭です。日本では一般の人にあまり知られていない印象ですが、海外の若い映像作家たちは選出されると喜んで来ます。

 −日本の映画は海外で見られているのか。

 アジアでは結構見てくれていますね。ただ世界的にはそうでもない。どの国も(上映作品は)著しくドメスティックに(国内作品が多く)なっている。いろいろな国の映画を見たいという欲求があって、国際映画祭ができたのに、逆の方向に行っている。

 −映画祭の改善点は。

 審査員として世界の映画を見ると、技術の差はなくなっていると感じます。今まで触れる機会がなかった国の作品だって普通に楽しめるし、考えさせられる。映画祭の季節だから東京に行って世界の映画を楽しむという流れがほしい。東京にはおいしいものもいっぱいあり、食や観光とうまくつなげて映画を楽しむ雰囲気を作れるといい。

 −上映される監督の5作品について。

 初期の作品が三つ入り、回顧展の印象があります。選んだ人の世代でしょうか。長く続けていると、時々こうして特集してもらえる。感謝したい。

 −次の作品は。

 幾つか(脚本を)書いています。実写では1回アジアで撮りたいと思っていますし、それとアニメがやりたいですね。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報



ピックアップ
Recommended by